桜開花が報じられると、冬の厳しい寒さから解放され、穏やかな気分になる。
子供の頃、熊本城へ花見に行くのが、我家の恒例であった。城内で、母の手作り弁当を頬張り、体中に春の陽光を浴びながら桜を見上げる。桜は輝き、広い芝生も植物も生きる事を謳歌していた。
現在、天守閣は震災の影響で工事中。熊本の復興が気になる春だ。母は震災前に他界していた。震災を知ったら、腰を抜かして悲しむであろう……。
今、我が家近くの公園の桜を眺めながら、心の中のふる里の桜と重ねる。
宮崎県延岡市 源島啓子 2018/4/14 毎日新聞鹿児島版掲載
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