はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

ノカンゾウ

2012-08-28 20:04:54 | はがき随筆


 市内から実家に帰る時、時間的に暇な場合、たまに遠回りして市道というより農道の感じの道路に入り、季節のうつろいを感じるようにしている。
 青々とした田もあれば、荒れたままの田もある。
 そこは雑草の天国である。雑草は人けのないところに生えてくる。
 荒田もあれば、荒畑もある。荒畑の向こうには、クズやヤブガラシに覆われ、朽ちた農家がある。
 その中に、ポツンとノカンゾウの花が咲いている。秋の代表の花、彼岸花よりノカンゾウの庭に哀愁を感じた。
  鹿児島市下内幸一 2012/8/28 毎日新聞鹿児島版掲載

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