夢を見た。
彼女は笑みを満面にたたえ、何か言いたそうにしていた。そのほほ笑みの深さを、2日後に知った。
声が聞きたかった。少しでも話がしたかった。老いた両親のこと、大切な息子のことをいっぱい抱きかかえているくせに、いったいどういうつもり?
5年前からの病が、53歳の彼女の命を奪ってしまった。
5月のこの空を見上げると、彼女があまりに遠くに行きすぎて、それが歯がゆい。
空から涙のひと滴ぐらい落としてごらんよ。受け止めてあげるから。
阿久根市 徳丸伸子(54) 2008/5/16 毎日新聞鹿児島版掲載
彼女は笑みを満面にたたえ、何か言いたそうにしていた。そのほほ笑みの深さを、2日後に知った。
声が聞きたかった。少しでも話がしたかった。老いた両親のこと、大切な息子のことをいっぱい抱きかかえているくせに、いったいどういうつもり?
5年前からの病が、53歳の彼女の命を奪ってしまった。
5月のこの空を見上げると、彼女があまりに遠くに行きすぎて、それが歯がゆい。
空から涙のひと滴ぐらい落としてごらんよ。受け止めてあげるから。
阿久根市 徳丸伸子(54) 2008/5/16 毎日新聞鹿児島版掲載
いつも、良い記事をありがとうございます。
いつもお読みくださりありがとうございます。
僅か250字に凝縮されたエッセイはすばらしいでしょう。