正座していた姿勢から腰と踵を上げ、両足指に重心が移動して膝をつく。それから踵をおろして膝がのびる。この一連の立つ動作が近ごろゆらり揺れ、両手がつき腰は曲がったまま立つ。時には「どっこいしょ」と掛け声まで出る。つくづく我が身の衰えを感じる。
以前、山鹿市の八千代座に坂東玉三郎の公演を見にいったとき、座した姿勢から立ち上がる姿の美しさに感動した。それは錘のついた糸を引き揚げるように、すーと揺れのない立ち動作の見事さ、今も目に浮かぶ。上手な立ち方をしたい。加齢と共に努力がいる。
出水市 年神貞子 2017/5/5 毎日新聞鹿児島版掲載
以前、山鹿市の八千代座に坂東玉三郎の公演を見にいったとき、座した姿勢から立ち上がる姿の美しさに感動した。それは錘のついた糸を引き揚げるように、すーと揺れのない立ち動作の見事さ、今も目に浮かぶ。上手な立ち方をしたい。加齢と共に努力がいる。
出水市 年神貞子 2017/5/5 毎日新聞鹿児島版掲載
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