はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

亡き友と語る

2008-09-30 09:48:55 | はがき随筆
 2年前に亡くなった友の写真が、笑顔で私を迎えてくれた。
 線香を上げ、白地の位牌に語りかける。「葬式に出られず、今まで気が重かったよ」。位牌が言う。「お前の家庭の事情は分かっていた。今日は荒尾に来てくれてありがとう……」と。
 「X線技師だったお前が、たばこの害をしりながら、なぜやめなかった?」「おれはたばこの煙をくゆらせてするパチンコが趣味だったので悔いはない。また愛妻と、2人の娘にみとられ幸せだった」と答える。
 浄土からの友の安らかな声に心が晴れた。そばにいる夫人のほおがぬれている。
   出水市 清田文雄(69) 20098/9/30 毎日新聞鹿児島版掲載

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2 コメント

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kimiさま ようこそ (アカショウビン)
2008-11-11 11:40:27
コメント有り難うございます。

亡き友人の思いを受け止めてくださったKさん。
さわやかなエッセイですよね。

kimiさま、またお越し下さい。
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Unknown (kimi)
2008-11-10 23:45:06
お友達はきっと嬉しかったと思いますよ、大事にしていた方なんですね、人はダメだと思っていてもやめられないことがあるんです、それが弱さなんですよね。
なんだか胸が痛いです。
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