父の24回目の命日がやってきた。今の私と同じ67歳で逝った父のあの日は鮮明に覚えている。家族の誰もが信じられない出来事だった。急性心筋梗塞で、あっけない旅立ち。早々に年賀式を投函し、孫たちのお年玉用新札まで用意していた。きちょうめんな人だった。
元日に、父からの年賀状が届いた時、私は泣いた。独特の筆跡に涙があふれ、この世にいない現実が悲しく、切なかった。
寡黙な人だったが、愛情はたくさんもらったと実感できる。
父がいつも見守っていてくれる……。そう思うだけで、元気が湧いて明るく頑張れる。
宮崎県延岡市 品矢洋子(67) 2022.1.3 毎日新聞鹿児島版掲載
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