はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

ホトケノザ

2020-03-21 16:45:59 | はがき随筆


 裏道を通ると、田の畔辺りから一面に赤紫の花。鮮やかな美しさに足を止めた。一茎折って持ち帰った。上部の葉の形が仏の座る蓮華状なので「ホトケノザ」と名が付く。老眼には繊細な花が確かめられず虫眼鏡で見た。形と色合いの美しさに感嘆の声を上げた。花は唇形花、花冠には細長い筒があり、下唇は3裂し、白い面に紫の縁取り、中心に赤紫の点、なんと繊細な模様、自然の造形に驚くばかり。春の七草と同じ命名だが、はれはコオニタビラコのことだと本にあった。暖冬で早く咲いた野の花にひかれた。
 鹿児島県出水市 年神貞子(83) 2020/3/18 毎日新聞鹿児島版掲載

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