飾り終えるともう夕暮れ。
ぼんぼりに明りをともすと、ほおっと吐息がもれて皆さまがお目覚めになる。五人囃子の雅な楽の音にうっとり。皆さまお久しゅうとごあいさつして、お重にお菓子を詰める。
幼稚園から帰ると、お雛様の前にチョコンと正座してお菓子をいただいていた愛くるしい童女の姿がよみがえる。
その娘が歯の手術を受ける。
喜びをどっさりくれた娘に感謝して、ロザリオを繰り心をこめて祈る。
亡き母の孫娘への愛をこめたお雛さまに、母の愛を受け継ぎお祈りくださいとお願いする。
鹿屋市 伊地知咲子 2017/4/2 毎日新聞鹿児島版掲載
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