山口県岩国市を流れる錦川に架かる5連の木造アーチ橋・錦帯橋は、日本3奇橋の一つとして知られている。橋は1922年に国の名勝に指定されて今年、100年を迎えた。流失しない橋として知られていたが、50年9月の台風で流失し、市民を悲しませた。
この年、毎日新聞社主催で「新日本観光地百選」が選定された。はがきによる人気投票という形式で観光地を選ぶもので、各観光地は競って応募した。私が通う小学校は錦帯橋近くで、学校で応募はがきを書いたのを覚えている。
結果は建造物部門で第一位を獲得した。これは53年の錦帯橋再建の大きな後ろ盾になったと思う。子供の頃の記憶があるのは、百選の裏方で頑張った父の姿を覚えているからだ。父は錦帯橋近くの郵便局に勤務しており、担当ではなかったが毎日投函されるはがきの消印の作業にもあたった。1位と載った朝刊の記事を見た父は「やったあ」と大きな声を発した。今でもその声が耳に残っている。
山口県 片山清勝(81) 山口新聞ひろばより
今、錦帯橋の桜は満開で、土、日は多くの人出になるでしょう。
コロナは心配だが花は見たい、そんな方も多いようです。コロナとウクライナ、早く収まって欲しいと願っています。