はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

婿殿

2012-06-08 18:01:50 | はがき随筆
 2年前、結婚披露宴で新婦が新郎の頬を平手打ちにした。前代未聞の出来事に会場がシーンとなった。後で訳を聞くと、新婦が両親に謝辞を述べている最中、新郎も文を読むのでキレたらしい。その新婦の父親は──私。肝が冷えたが娘にマル。
 婿はいたずら好きで娘が寝ていると目を開き、鼻の穴を広げて嫁から叱られ、飼い犬をじらしてはかまれるという。先日「こんな娘の親の顔が見たい」と言うので「その言葉は返すね」と応じると泣きまねをする婿。
 ふざけ屋の婿殿は医療関係の社長で、商工会のホープだと聞く。盆が待ち遠しい。
  出水市 清田文雄 2012/6/6 毎日新聞鹿児島版掲載

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