人生最後まで自分の足で歩きたいと思い、ある体操教室を見学に行った。そこは全員はつらつとしたレオタード姿で、とても驚いた。レオタードには違和感があったがすぐに入会した。嫌だったレオタードも自分の体を正しく知り、また一番動きやすいことからすぐに着用した。ぽっこりおなかのレオタード姿は恥ずかしいが、不思議な解放感がある。子供は自立し親をみとり、肩の荷は下ろしたが、人生苦悩は尽きない。髪も眉も白くなった体に花柄のレオタードをまとい、少女のように心解き放ち、深みゆく老いへの道を歩いてゆきたい。
鹿児島県出水市 塩田きぬ子(68) 2019/1/10 毎日新聞鹿児島版掲載
鹿児島県出水市 塩田きぬ子(68) 2019/1/10 毎日新聞鹿児島版掲載
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