おっかしゃん、その響きに母を偲んだ。母が呼んでいた母の呼び名、つまり、私の祖母のことである。
その呼び声を初めて耳にした時、甘くて切なくてどこか懐かしい香りがしたことを今も覚えている。
末娘に生まれ、甘えたかっただろうに、戦争はそれを、許さなかったのですね、それでも働くことが生きがいだった母。働いて働いて、私たちを支え続けてくれました。
これからは、私がおっかしゃんと呼ばせてもらいますね。今朝も感謝の思いを込めて、おっかしゃんからおっかしゃんへ。
熊本県宇城市 野沢美和(57) 2022.6.2 毎日新聞鹿児島版掲載
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