9月に入っても日中は暑い日が続くが、8月もお盆を過ぎた頃から吹く風に秋が感じられるようになる。聞こえる蝉の声も「ホウシ、ツクツク、スットコチーヨー」となり、種が変わったことがわかる。温暖化といわれていても季節は巡るのだ。
子供の頃は、今より季節の変化に鈍感だった。暑いのにプールの授業が終わったのが不満だった。夏がいつまでも続いて欲しかったのだ。いつも気がついたらもう秋だった。日が短くなり、夕暮れは寂しくなって走って家に帰った。
今日、庭には彼岸花が花茎を伸ばしていた。夏が終わる。
宮崎市 中村薫(54) 2019/9/17 毎日新聞鹿児島版掲載
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