はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

悲しい一日

2013-04-14 23:44:11 | はがき随筆
 バケツよし。鍬よし。塩も入れた。長靴もよし。マテ貝取りに出発だ。
 ポリバケツにマテ貝もいっぱいになった。塩も満ちてきた。浜から上がる階段横に嘆かわしいものを見てしまった。マテ貝の殻が大量に捨てられているではないか。しばし、ぼうぜんと見つめて動けなかった。
 車にあったレジ袋にその殻を拾い集める。悲しいことに消波ブロックの底は拾えなかった。それ以上に悲しいことは、海の恵みを受けて、それでもって海を汚していたことだ。マテ貝取りの楽しさが一瞬に吹き飛び、悔しく悲しい一日となった。
  出水市 道田道範 2013/4/14 毎日新聞鹿児島版掲載

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2 コメント

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同感です (広島県 田丸)
2013-04-17 22:46:05
 私は、アサリの養殖をしていますが、フグやチヌに荒らされるのを防ぐため、防護の網を張っています。今年は、その網にたくさんのカキが付いて張替えが必要になりました。                                   今、海岸がカキの付いた網が山になって、異様な臭いがしています。自分たちの養殖場が汚されています。悔しく悲しいことです。
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田丸さま ようこそ (アカショウビン)
2013-04-18 10:43:50
いつもコメント有難うございます。

いろいろとご苦労がおありなのですね。
野も山も海も生き生きとよみがえるこの季節なのに…。

本当に悲しいことが多いです。
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