光きらめき春うらら。
しかし、コロナ感染防止で何かと自粛の日々を家事にいそしむ。心はなんだか不安定。
そんな折、静かな山麓に生家を残す高校時代の級友N君が、山菜採りに誘ってくれた。
うわっ、楽しそう、と感謝して数人の同級生とお邪魔した。
N君所有の広い土地には春の風が吹き渡り、あまたのワラビが顔を出す。山々はふっくらと緑に膨らみ、日差しも良好。草の香に身を沈め、正午に光が巡るまで若菜摘みを楽しんだ。
そして見つけたアザミの赤い花、迷うことなく初夏へと向かう季節の確かさにほっとした。
宮崎県延岡市 柳田慧子(75) 2020/5/30 毎日新聞鹿児島版掲載
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