毎日歩いている健軍川沿いの遊歩道。近所の奥さまが川沿いにいろいろの種類の花を植えておられる。先日、立ち止まりよく見ると、茂った花の中に小さなホオズキ、鳳仙花が咲いている。なつかしく、しばし足を止め、子供の頃に思いをはせた。
ホオズキは中の種を出し、舌の上にのせ〝グワグワ〟と鳴らした。夜に鳴らすと「蛇が来るからやめなさい」とたしなめられた。鳳仙花は姉に手伝ってもらい、花をつぶして爪の上にのせ、草の葉で巻き一晩明かし、朝ピンクに染まった爪を見て、大人になった気がした。昔から爪を染める女心は変わらない。
熊本市東区 川嶋孝子(83) 2022.8.13 毎日新聞鹿児島版掲載
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