庭の椿にそれぞれの趣を感じる。大輪で赤の八重は凛として優雅さがあり、桜貝のような薄くて優しい花びらが重なるピンクは、まるで和菓子を思わせほっこりとなる。
これらは四十数年前に、夫が粘土に挿し木して育てたもので、日々の手入れを楽しんでいた。そんな頃、突然発症した眼の病は深刻なものだった。咲き誇る花を見ることもなく旅立った。
見上げるほどに育ったツバキを眺めながら、さまざまな思いがよぎる。夫が好きだった備前焼に挿した八重の椿は写真の前に凛として咲いている。
鹿児島市 竹之内美知子 2017/5/12 毎日新聞鹿児島版掲載
これらは四十数年前に、夫が粘土に挿し木して育てたもので、日々の手入れを楽しんでいた。そんな頃、突然発症した眼の病は深刻なものだった。咲き誇る花を見ることもなく旅立った。
見上げるほどに育ったツバキを眺めながら、さまざまな思いがよぎる。夫が好きだった備前焼に挿した八重の椿は写真の前に凛として咲いている。
鹿児島市 竹之内美知子 2017/5/12 毎日新聞鹿児島版掲載
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