毎年、寒気の中に咲いているコブシの花に、春を見る。やや遅れて、白モクレンの開花を見る。そして決まって母の記憶がよみがえる。
大寒の日に逝った母。四十九日はのどかな春日和で、庭の白モクレンが満開だった。苦痛からやっと開放された母の寝顔が花の中に現れた気がした。今年はひときわ白く鮮やかだった。
紫色のモクレンも終わり、さらに春が進むと、思いはおのずと霧島の山々に向かう。もうシキミは咲いためうか。オオヤマレンギはどうしているだろう。
庭では、オガタマのつぼみたちがじっと出番を待っている。
出水市 中島征士(63) 2008/5/2 毎日新聞鹿児島版掲載
大寒の日に逝った母。四十九日はのどかな春日和で、庭の白モクレンが満開だった。苦痛からやっと開放された母の寝顔が花の中に現れた気がした。今年はひときわ白く鮮やかだった。
紫色のモクレンも終わり、さらに春が進むと、思いはおのずと霧島の山々に向かう。もうシキミは咲いためうか。オオヤマレンギはどうしているだろう。
庭では、オガタマのつぼみたちがじっと出番を待っている。
出水市 中島征士(63) 2008/5/2 毎日新聞鹿児島版掲載
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