はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

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2013-06-14 20:46:30 | はがき随筆


 散歩の途中、ツバメの飛来を確認したのが3月中旬。今年も我が家で営巣できるか不安であった。というのは、雀が巣を壊してしまったからだ。杞憂に気付くのは10日後、交互に土を運び完全修復。産卵、抱卵、ふ化と進み、黄色のくちばしが見えるまで中の様子は一切不明だが、一方は必ず巣を守る。
 ふ化した後は口をあけるヒナのため、夜明けから日暮れまで飛び続ける。そして5月中旬、巣立ちの時を迎えるのだが、親と見分けがつかないほど成長したヒナが6羽いた。ただひたすら種をつなぐことに没頭する姿に打たれ、感動を味わう。
  志布志市 若宮庸成 2013/6/9 毎日新聞鹿児島版掲載

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