はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

20年前のその朝

2015-01-27 12:23:22 | はがき随筆
 その日は学校の振替休日で妻と2人の娘は寝坊を決め込んでいた。テレビも付けず静かに朝食を済ませ、出張のためバスで飛行場に。空港のテレビで初めて阪神地方の地震を知った。しかし、搭乗した大阪行きの飛行機は定刻に離陸。テレビ映像の火災は局所的なのかと思った。
 大阪空港は至る所で水があふれていた。当時は携帯電話もなく、とにかく会合場所に向かおうとしたが、電車や高速バスは運休。路面バスだけが走っていた。車窓から民家の屋根や壁の亀裂を見て、地震の激しさを実感したが、都市が崩壊していたとはまだ知らなかった。
  鹿児島市 高橋誠 2015/1/26 毎日新聞鹿児島版掲載

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