梅雨の晴れ間に友と霧島の池巡りへ。登り始めると、ウグイスの鳴きが日常から別天地に誘う。木の間越しに見えた不動池は静かに藍色をたたえていた。池巡りコースは整備され、歩きやすかった。コケを付けた巨木から放つ空気は心まで澄む。
不動観音池に来ると、池面は空色。不思議に思い、ふと見上げた空、その色が池面に映っていた。下り道になり白紫池の縁に立つ。池底に見える透明な池を見ているうち、30年前、冬は天然のスケート城だった。夫や娘が滑っていた姿が思い出された。温泉に浸る予定だったが、湯けむりを見ながら帰途に着いた。
出水市 年神貞子 2013/7/19 毎日新聞鹿児島版掲載
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