心の糧

　いいなあ、地域面が３県合同になって。２月のはがき随筆の筆者に、懐かしい宮崎の方の名前を見つけた。胸をときめかせてゆっくりと声に出して読み進む。

　以前からこの方の文が大好きだった。和歌をたしなむ方のようで、しみじみと読後に豊かさが広がって、きょうもまた私を泣かせてくれた。

　ペンを通じてだけなのに、その方と人生を共に生きているようにさえ思えてくる。宮崎の地は私にペンを通じて、このような心の糧をたくさん残してくれる。

　熊本市中央区　木村恵子(89)　2020/4/18　毎日新聞鹿児島版掲載