病院のエレベーターに乗ったら、包帯をぐるぐる巻きにして車椅子に乗った、高校生くらいの女の子が近づいてきた。私は「急がなくていいよ」と言って待った。
降りる階を確認して「大変だったね」と声をかけたら、消え入るような声で「事故で……」と言った。見上げた瞳がハッとするくらい澄みきっていた。「お父さんお母さんに心配かけないようにしなさい」と言ったら、素直に「はい」と言って降りていった。
母親が待っているに違いない。
私との会話を母親に話しただろうか、ちょっと気になった。
熊本市北区 岡田政雄(70)2018/7/8 毎日新聞鹿児島版掲載
降りる階を確認して「大変だったね」と声をかけたら、消え入るような声で「事故で……」と言った。見上げた瞳がハッとするくらい澄みきっていた。「お父さんお母さんに心配かけないようにしなさい」と言ったら、素直に「はい」と言って降りていった。
母親が待っているに違いない。
私との会話を母親に話しただろうか、ちょっと気になった。
熊本市北区 岡田政雄(70)2018/7/8 毎日新聞鹿児島版掲載
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