家の前のイチョウが色づき、 金柑の実もうっすらと黄みがか っていた昨年末。一番なりはとっくに鳥に食べられている。
鳥たちはユズ、カボスには目 もくれず金柑を狙ってくる。負 けじと、軽トラに乗る前と降りる度に金柑の木を一回りして熟 れている実を探し口にする。
インフルエンザの予防接種を 受けた方がいいと妹に勧められた。受けたこともかかったこと もない。かぜもひかないのは金柑のおかげと信じている。
「それみたことか」と妹から 言われたくはない。例年よりも木に足を運び食べよう。神だのみならぬ金柑だのみである。
宮崎県串間市 武田ゆきえ(66) 2021.2.13 毎日新聞鹿児島版掲載
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