曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

嘉納山と初蝶

2012年01月02日 | 日記

今日の花

 

 


 

 正月2日は朝から晴れ渡りとても穏やかな小春日和です。

12月には忙しくて見に行けなかった越冬のアサギマダラの幼虫をまず見に行こう。それからしばらく行っていないので大島で最も高い山嘉納山へ登ってみよう。これだけ暖かいのだから何処かで蝶も飛んでいるだろうと思って久しぶりのフィールドワークにわくわくしながら出かけました。

アサギマダラの幼虫は元気でしたが道の側に生えていたキジョランの株が心ない人によって引き抜かれて亡くなっていました。ツルが周りに切り捨ててあり根っこだけ持ち帰ったものと思われます。私たちは山の植物を持ち帰る時には根っこは残すようにして木の一部だけ持ち帰り挿し木などで発根させます。根を残しておけばその株はその場所でまた再生することが出来るからなのです。挿し木が出来ないものは種を持ち帰り新しい個体を作ります。今日はキジョランの種を少し拾って来ました。山のキジョランの葉には秋に羽化できなかった蛹が何個か付いていました。寄生蜂かヤドリバエにやられたものでしょう。

嘉納山ではミドリヒョウモンの幼虫を探してみましたが見つかりませんでした。昨年の秋にミドリヒョウモンの雌が産卵している場所を憶えていたのでその周辺を念入りに探したのですがダメでした。今の時期ですと幼虫は10mmから15mmくらいなので発見は難しいのです。でもタチツボスミレのかわいい花が咲いていました。山の中で咲いていた唯一の花です。山頂付近には昨夜の雨が雪か霰だったのでしょう少し白いものがありました。

山では蝶に会えなかったので里に下りて来て、陽だまりの暖かい場所で初蝶を探すとラッキーなことにベニシジミが飛んでいました。2頭見つけましたが1頭は雌でスイバを探しながら飛んでいて、スイバを見つけるとその根元へもぐりこんで産卵していました。

 

 


アサギマダラの幼虫


羽化できなかった蛹

アサギマダラの食草 キジョラン

キジョランの種

キジョランの名前の由来はこの種が鬼女が髪を振り乱した姿に似ているからだそうです。本当かどうかはよく知りませんが。

 

 


嘉納山

シロハラでしょうかいきなり車の前に出てきたのでウインドウ越しに撮りました。


カンアオイ

大島で一番高い所 山頂

柳井方面   火力発電所が見えます

広島方面  白い船は松山からのフェリー

松山方面   島末の方に白木山が見えます

なぜかこの地は戦に関わりがあります

 


今年の初蝶はベニシジミ

 飛翔の姿を撮ろうとかなり追いかけました。シジミチョウは的が小さいので苦労しました。
2頭いましたが多分両方ともメスだと思います。蝶の世界では春に出始める時は雄が先に生まれて雌を待ちますがシーズンの最後は雄が先に姿を消して雌が遅くまで残ります。

 

正月や 陽だまりの中 蝶が飛ぶ

ベニシジミの食草であるスイバにとまっています

スイバの根元へもぐりこみ産卵をしていました。

 

初春に 産卵するや ベニシジミ

     無事に育てと 心より祈る