やまめの庭つくり

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ワスレナグサ

2015-05-11 | 植物
先月まで行っていた鎌倉の現場では,池の周りにワスレナグサをたくさん植えました.

ワスレナグサは,本来多年草で,やまめの庭でも鉢植えで半日陰っぽい場所で元気に2年目を過ごしています.

よく見ると細かい毛がはえています.


梅雨の蒸れや夏の暑さに弱いことから日本では一年草扱いされることが多く,こぼれダネで増えることを期待されることが多いようですね.

ワスレナグサはヨーロッパ原産ですが,日本にも在来種でエゾムラサキという種がいるそうです.
この種は湿地が大好きで,花穂や萼に鉤状の毛が生えているそうです.

今回鎌倉の植栽に使用した品種は,すべてやまめの師匠セレクト.
一般的に一年草扱いされているものと,湿地で元気よく繁っていた宿根のワスレナグサ.

正式な品種名はわからないのですが,調べていたら,ひょっとしたら宿根の方はシンワスレナグサの仲間なのかな・・・と思いました.

英名はtrue forget-me-not又はwater foget-me-not.
ここからも湿地が好きなことがわかりますね.

学名のMyosotis scorpioidesscorpioidesは花序がサソリの尾のように曲がっていることからということですが,まさしくそのとおり・・



そして,品種改良された園芸品種に比べると花が咲く様子が地味・・・というのも,なるほどそうかも,と思うレベル.



手前の緑の部分が宿根のワスレナグサ,その後ろに青っぽく細かな花が一年草扱いのワスレナグサです.

葉の分量に比べて花の大きさや量は地味ではありますね・・・

ただ,師匠に教わったのですが,この宿根のワスレナグサ,湿地どころか,池の中にも平気で入っていってしまうくらいだそうです.

在来種のエゾムラサキの性質に似ています.鉤状の毛はないので,違いますけれど.





どーんと池の中に進出.

浅い流れの上に直接置くこと1.5ヶ月・・・

ほとんど水生植物ですね,こんなに繁っています.



今回のお仕事では,色々な勉強が出来ましたが,これもその一つ.

湿地を好むワスレナグサが作り出すこの優しげな景色.
忘れないようにしようと思いました.