梅雨が明けたあら今度は猛暑ですか。タマランな~。
例年だと、この時期には数週間京都に滞在するのが20年以上恒例になってたんだけど
感染症のお陰で昨年に続いて今年も無し。模型関係のアイテムは、毎年この京都行きのついでに仕入れてくるのが
模型店が無い田舎暮らしの自分にとっては定番になってたのだけど、それも無くなって実にツマラン。
ワクチンも接種券さえ音沙汰が無いしどうなってんのよ。運動会も国際感染大会みたいな様相。
さて、テスタロッサの続き。
前回塗装まで進めた外装は、乾燥ブースで丸一日お過ごしいただいてからクリアー塗装。
今回は、単色の市販車両なので、クリアーはガイアのEXクリアー。硬化が比較的早く溶剤の抜けもいいし
研ぎ出し時の硬さも申し分無しのクリアー。ただ、デカールの上に吹くには、ちょっと後の研ぎ出しの段差消しの際に
硬すぎて研磨傷が入り易かったり、場合によってはクラックが入るって話を結構聞いたりもしてて、
我が家ではデカール有りはフィニッシャーズのオートクリアーかクレオスのスーパークリアーⅢ、
デカール無しならガイアのEXクリアーと使い分けをしてます。っつーか理由なんてのは所詮後付けで、
気が付いたらそういう使い分けをしていた感じという感覚的な使い分けに過ぎないかと。
今回は、捨て吹き→2:1希釈1回→1:1希釈2回→3:1希釈1回→埃の切削と磨きにくい部分の柚肌取り→4:1希釈1回
という行程でした。丸一日自然乾燥させてから、時々熱を入れつつ乾燥ブースで暫く放置となります
お次はエンジンベイ内の工作。当初は、リアゲート開閉を生かしてエンジン周りにに手を入れて展示会映えを目論んでたりもしたのだが、
タミヤと言えど流石に40年近く前の設計だけに、エンジンベイの内容物に省略されたモノが多すぎて厳しい感じ。
一応色々考えてたんだけど、早い段階で製作部屋に妖怪部品隠しが現れてパーツを紛失するという事件が起きましてね、
↑インテークマニホールドのチャンバーのパーツが片方消えました。もう1時間位探しまくったけど出て来ず。
諦めてタフロンリベースで複製を試みるも、暫く使ってなかったので硬化不良(笑。光硬化パテ使おうとすると
こちらも黒い袋の中で粘液まみれになっててパテは死んでました。仕方なくUVレジンで試みるも、パーツが薄すぎて
エア噛むやら歪むやらで5個作って何とか使えそうなのが1個だけという歩留まり。後から気付いたんだけど
別に元パーツと同じ厚みである必要は微塵も無いので、型取りしやすいようにパテでも充填して嵩増しすりゃ良かった。
こういうのって、行き当たりばったりで作業しちゃうから、現場では思い付かないんだよな~。
で、パーツなくなったのにどうしてパーツの画像が撮れたのかってのはですね、エンジン関係の塗装が全て終わって
組み立ててしまってから、申し訳なさそうに出てきやがったんですね。コレもよくある話です。井上陽水もそう言ってた。
結果見てくれが一番マシな複製を使って辻褄を合わせることにしました。もうコレでエンジンルームはヤル気ゼロです。
とは言え、リアカウルはスリットだらけで完成後も上から下から後ろから畑中葉子もビックリな位にエンジンベイ内部がチラ見えするので、
そこらを考慮してディテールアップはせずとも塗装はキチンとする方向で進めようかと。
エンジン部分の塗装について。ブロック本体はタミヤのフラットアルミ。このタミヤのラッカー系フラットアルミはホント質感がイイね。
艶有りアルミにはクレオスのクロームシルバーが良かったんだけど、アレ、他色と混ぜられないから艶消し表現に困ってた。
クレオスの旧8も残り少なくなってたけど、フラットアルミの登場で遂に漸くやっとこ出番が無くなったよ。
今回のトラブルの源であるインマニ関係は、下地に溶きパテと白を混ぜた色(?)で塗装。若干腐蝕した鋳造アルミっぽく。
ダイナモやエアコンコンプは、パーツの省略が時代相応でね、間抜けなことに完成した後は見えなくなってしまう車体前方側は
キチンとモールドが入ってるのに、完成後もカウル開けると見えてしまう車体後方側はモールドが全て省略されプラパイプがくっついただけな状態。
前から見るとジェントルマンなスーツ姿なのに後ろから見るとケツ丸出しの変態みたいな間抜けなパーツ。
コレは流石にアカンやろとパーツの裏面を切除して、プラ材をドリルレースしてソレっぽく作ったデッチ上げ部品に置き換え。
排気管は、ピュアブラックをテッカテカに塗って、その上にスーパーステンレスをフワッと載せる感じで塗装。
メタリックの下に黒を塗るのには2種の意味があって、1つは塗料の乗せ具合を分かりやすくする為、
もう1つは発色そのものを良くするため。
最初の意味は、今まで色んなメタリック塗料(ただし、2018年頃までの製品)を試してきたけど、
黒以外の上にメタリックを塗ると、塗料の乗り方が分かりにくくてエア圧とかトリガーの引き加減が調整しにくいんすね。
濃いめの塗料なら他の暗色でも良いんだけど、やはり黒下地の方が分かりやすい。特に金属表現の為のメタリック塗装は、
塗り方1つで仕上がりがガラッと変わるので、下を黒にしておくと失敗が少ないというのが自分の経験則。
もう1つの意味は、クローム系やメッキ調のシルバーに限る話だけど、所謂鏡面仕上げとして塗装する際、
塗装面の荒れを極限まで少なくすることと、メタリックの粒子の反射の補助を下地の可能な限り平滑な艶黒にさせる意味がある。
で、そもそもメタリック塗装が下地の影響を非常に受けやすいという性質も相まって、基本的にメタリックの下地は
グロスの黒で塗っておくのが両対応となるから都合が良いということなので、自分の場合は常に黒下地です。
ステン管の焼け表現は自家調色のクリアーブラウン2種(濃と淡)とクリアーブルーでグラデーション。今だとGXクリアーブラウンなんてのもあって、
ソレ使えば自家調色の必要が無さそうだけど、実際使ってみると昔の染料系と今の顔料系では、特にグラデーション入れる際の使い勝手が結構違うと思う。
なので、この手の焼け表現には染料系カラークリアーを使うのです。
排気管の組み立ては、一番デカいサイレンサー&チャンバーのパーツのフレームへの建て付けがファジーなので、
綺麗に接着しようとするとマニホールドがフレームの下を潜る構造になってる事も相まって位置決めが面倒だった。
何度か仮組みを繰り返した結果、サイレンサー部をフレームに遅効性のタミヤセメントで接着し、
エキマニは先ず両外側のパーツをエンジンブロックに接着しないままサイレンサーのフランジと繋いでフランジ部分のみ接着。
これでサイレンサー部のフレームへのファジーな固定がシッカリするので、両内側のエキマニパーツをフランジ部のみ接着。
マフラーエンドが真っ直ぐかつ左右の地面からの高さが同じになるように微調整してから、最後にエンジンブロックと
エキマニの間に面相筆で流し込み接着剤を流すという手順で綺麗に組むことが出来た。予断だけど、このマフラーパーツは、
実車とは似ても似つかない形状でね、取り回しだけは実車同様の集合に出来たけど形状は犠牲になったって感じ。
1/24で12気筒の配管をどう取り回すか設計に苦慮した事がうかがえる。予習を兼ねて巷のテスタロッサ製作記を幾つか見たんだけど
このマフラー部分、皆さん何も無かったようにサクッと組んでるんですね。オッサンは何でこんなに苦慮しながら組んでるのかと
なんだか悲しくなってしまったよ(笑。それでもエンスーカウンタックよりかは遙かにマシでしたけど。
エンジンの塗装と組み立てが一段落したら、残りのシャーシ関連の塗装を一気に済ます。所謂フルディテール系キットでは無いので、
エンジン付きキットの割にパーツ数はかなり少なくて、黒ランナーと銀ランナーからはパーツが全て無くなった。
ブレーキパーツが昭和のプラモにありがちな適当なモールドに見えたので、もっと良さげなパーツに置き換えようとしたら
案外実車もショボくて、タミヤは忠実に再現しようとしていたことが分かった。車重が重いこともあって、サーキットとか持ち込むと
ノーマルのブレーキだと直ぐに根を上げたらしいね。マフラー同様社外に換えちゃうユーザーが多いのだそうな。
ダンパースプリングは、前回エヴァ号で味を占めた糸ハンダマスキングにて。今回は前0.3mm径後0.6mm径で行ったんだけど、
スプリング側に残るダンパーの色が少ない分、ヘタに太い径使うより細い径の方が仕上がりがスッキリするね。
糸ハンダは概ねグラム単位で売ってるので、こういう無駄遣いには0.3mmの方がコスパもいいし、1/24は今後は0.3mm1択で。
ダンパー本体を塗るときに、モールドのスプリング部分に本体色が乗らないように真っ直ぐ正面からのみ吹くのがコツっちゃぁコツです。
尚、塗りミスがあって、リアは成立式だから良いんだけど、フロントは倒立式らしく赤とシルバーの配色が逆です。
完成後殆ど見えないからこのままで。
バルクヘッド部分は、物凄い省略まみれのヤッツケ仕事パーツになってるけど、完成後は全くといって良いほど見えないので、
ディテールアップしたとしても全く報われません。なのでクレオスのクロームシルバーで塗装のみ。
塗装がほぼほぼ終わったのでシャーシとエンジン&サスペンションを合体。エンジンの補記類を完成後見える部分だけでも作ろうと、
取り敢えずソコラに転がってる各種線材や管材を組み合わせて寸法取りを兼ねて試しに追加してみたけど、元のキットに
足りない物が多すぎるな~。ジョイントやニップルにホースエンド等々は、手持ちの金属素材を使うともっと実車レプリカっぽく出来そうだけど、
素材も時間も手間も勿体ないというのもあって、ボディーの乾燥までに上フレームは組まず保留にして考えることにする。
内装の塗装と組み立て。30年前のデカールは死んでると思ったけど、意外と生きてて驚いた。
っつっても、デカールの台紙の裏紙を削いで薄くして、それを水(湯は×)に暫く浸け置いてから台紙とデカールの間にピンセットの刃先をソッと潜らせて、
貼り付いてたデカールを台紙から分離するって方法なんだけど、砕け散る系の劣化はしてなかったようで、これで何とかメーターデカールが使えた。
それにしても、シンプルすぎて今のタミヤやアオシマから考えると潔さを通り過ぎた殺風景なインテリア。
オマケに、画像では処理済みになってるけど突き出しピンの跡がかなり目立つところにあって、大きさも直径1cm位あったよ。
このくらいの彫刻でも、当時の技術では金型から抜けなかったんだね~。
で、これを黒一色だと殺風景を助長するだけに思えたので、実車の内装組み合わせからタンとレッドブラウンの2トーンの組み合わせをチョイス。
クレオスのタンを使おうとしたけど、どっちかって言うとセールカラーに近くて自分のイメージと異なったので、
クレオスのタンにガイアの純色イエロー(後発の白顔料の入ってない物)を1割程度足し、最後にマゼンタを2~3滴垂らして色濃いタンに調節。
レッドブラウンは、全てクレオスで艦底色にウッドブラウンとフラットブラックを適量混ぜて調色。床面は100均のシールタイプのフェルトシート。
メーターはデカールの上にPET板を貼り付け。シフトゲートはミトスのインレット使おうとしたら、キットのゲート部分が一段凹んだ中にあったのでサイズが合わず、
リューターでインレットを限界まで削ったけど無理だったので、ミラーフィニッシュを貼って済ませた。っつーか、このサイズを綺麗に貼る自身が無かったんだが、
いざやってみると、キットの彫刻がクッキリ深いお陰で拍子抜けするほど簡単だった。
シフトノブは、手芸用のボールピンってのがあって、1袋100円くらいで10本入ってるとして、そのうち3~4本アタリがあるのでソレを選別して使用。
ちなみにハズレだと玉が歪だったりメッキが不十分だったりで使えない。
ハンドルセンターは、バルケッタでキット買うたびにオマケで付けてくれてたE-JANの跳ね馬立体エンブレムアソートから。
シートの裏には盛大な肉抜きがあるのでプラ板で埋めつつも、完成後見えないので継ぎ目消しまではせず。
シート脇にシートベルトキャッチャーをエバグリの帯板組み合わせてデッチ上げ。ベルトそのものは内装パーツの構成上の問題からスルー。
あ~、コレ書いててドア内張の一番上の凸モールドの黒を塗り忘れてるわ。艶消しフィニッシュでも貼っておこう。
そんな感じで、あとはボディーの完成待ち。画像は無いけどボディー裏の内装色も、この時点で塗っております。今回は内装が明るい色なので
黒で適当に塗りつぶしてって訳にはいかないみたい。窓面積が思ったよりデカいので、完成後もそこそこインテリアが見えるよ。
っつーことで、ボディー以外が概ね片付いたので、急にやること無くなった。またMP4/4でも弄って時間を潰そう。
感染症拡大と政府の愚策連発の煽りで、仕事に大きな支障が出てしまい、
図らずも暇を持て余すという状況にありまして、過去に散々積み上げた
プラモの山を崩してれば、金を使わず時間を過ごせるという
良いのだか悪いのだかワカンナイ状況にありましてね、
そんなわけで、製作備忘録として記述しております。
テスタロッサは、言われてみて思い出しました。仰る通り
モーターライズ板シャーシ全盛の中で、タミヤがディスプレイモデルの取り組みに
大きな転換を始めた頃の製品でしたね。フジミがエンスージアストを始めたのも
この頃だったような気がします。
丁寧な製作記事勉強になります
テスタロッサ懐かしいな初めて満足出来る完成度だった記憶あります
今思えばキットも工作も全然なのだろうけど当時としては素晴らしい再現度だったのですよモーターライズ全盛の時代でしたもんね