ポイントの有効期限が近づいてます、というメールが「ぴあ」から届く。
ポイントってなんのこと?
とメールを開くと、どうやら、チケットを購入するとポイントが付いていたらしい。
そんなシステム知らなかったうかつな私・・・
ポイントと交換できるのは、舞台、映画、イベントの入場券など各種チケット。
微妙な点数なので交換できるものが限られている。
ってことで交換したのがこのお芝居のチケット。
場所は池袋にある、東京芸術劇場。
重い・・・
どこまでも分かり合えない母娘のお話し。
その昔、夫と娘を捨て、男と共に家を出たピアニストである母親を演じるのが
佐藤オリエさん。
自分と病気の妹を置き去りにして自由奔放に生きる母を憎みながらも、
どこかで愛を欲している娘に満島ひかりさん。
母と暮らしていた愛人が亡くなったことを知った娘が、
自分の家に母を招く手紙を出したところから、物語は始まる。
舞台の上にはテーブルとイス、それらにかけられた白い大きな布。
舞台の端にはたくさんのろうそく。
妹が座っているという設定の車いす。
これだけ。
この白い布と、テーブルやイスがシーンによって食卓になったり、ピアノになったり、
ベッドになったり、戸外になったり。
ちょっとわかりにくいところもあったけれど、たったこれだけのもので、
たくさんのシーンを表現できるのはすばらしい
夫と共に牧師館に住む娘は、過去の母との確執を乗り越え、何とか和解しようと、母を招いたのだろうけれど、
何一つ悪びれることなく自分自身を肯定し、施設に入ってるはずの重病の娘がこの家にいるとわかるや、
嫌悪感を隠しきれない母親の姿をみて、やはり許せない思いが込み上げてくる。
佐藤オリエさんは、多少の自己嫌悪はあるものの、なんとか自分を正当化しようとする、
母親のずるさ、残酷さの表現がお見事
芸術家っぽい派手な感じが、地味~な感じの娘、満島さんとの対比をより鮮やかにして、
あ~、この親子絶対に合わないわっていうのがとってもリアル。
車いすの娘に、どんなに愛してるかを情愛たっぷりな感じで訴えたかとおもうと、
電話で、仕事の関係者にその娘のことを「死ねばいいのに」な~んて言っちゃったりもする
世の中の人たちが描く母性がいかに幻想であるかってことが思い知らされる。
けれど、娘の母への思慕は違う。
どんなに心を踏みつけられても、憎んでも憤っても、
どこかで母の愛を信じていて、あきらめきれないっていう切なさみたいなものが
満島さんの全身からひしひしと伝ってきて、見ている方も苦しくなってくる。
他人だったら憎むだけで終われてどんなにか楽だろう
結局、なんの解決もみないまま、母は演奏旅行に出発し、娘はまた手紙を書く。
なんとも、重い、暗い、救いのない感じの舞台だった。
あからさまなハッピーエンドより、リアリティーがあるぶん、より、心に響くのかもしれない。
今回、ぴあのポイント交換がなければ、絶対に足を運ばなかったであろうジャンルのお芝居。
母と子のありかた、みたいなものを突き付けられ、
日ごろ結構好き勝手なことをやっている自分自身を反省し、
ちょっとわが子が愛おしくなった午後でした
ポイントってなんのこと?
とメールを開くと、どうやら、チケットを購入するとポイントが付いていたらしい。
そんなシステム知らなかったうかつな私・・・
ポイントと交換できるのは、舞台、映画、イベントの入場券など各種チケット。
微妙な点数なので交換できるものが限られている。
ってことで交換したのがこのお芝居のチケット。
場所は池袋にある、東京芸術劇場。
重い・・・
どこまでも分かり合えない母娘のお話し。
その昔、夫と娘を捨て、男と共に家を出たピアニストである母親を演じるのが
佐藤オリエさん。
自分と病気の妹を置き去りにして自由奔放に生きる母を憎みながらも、
どこかで愛を欲している娘に満島ひかりさん。
母と暮らしていた愛人が亡くなったことを知った娘が、
自分の家に母を招く手紙を出したところから、物語は始まる。
舞台の上にはテーブルとイス、それらにかけられた白い大きな布。
舞台の端にはたくさんのろうそく。
妹が座っているという設定の車いす。
これだけ。
この白い布と、テーブルやイスがシーンによって食卓になったり、ピアノになったり、
ベッドになったり、戸外になったり。
ちょっとわかりにくいところもあったけれど、たったこれだけのもので、
たくさんのシーンを表現できるのはすばらしい
夫と共に牧師館に住む娘は、過去の母との確執を乗り越え、何とか和解しようと、母を招いたのだろうけれど、
何一つ悪びれることなく自分自身を肯定し、施設に入ってるはずの重病の娘がこの家にいるとわかるや、
嫌悪感を隠しきれない母親の姿をみて、やはり許せない思いが込み上げてくる。
佐藤オリエさんは、多少の自己嫌悪はあるものの、なんとか自分を正当化しようとする、
母親のずるさ、残酷さの表現がお見事
芸術家っぽい派手な感じが、地味~な感じの娘、満島さんとの対比をより鮮やかにして、
あ~、この親子絶対に合わないわっていうのがとってもリアル。
車いすの娘に、どんなに愛してるかを情愛たっぷりな感じで訴えたかとおもうと、
電話で、仕事の関係者にその娘のことを「死ねばいいのに」な~んて言っちゃったりもする
世の中の人たちが描く母性がいかに幻想であるかってことが思い知らされる。
けれど、娘の母への思慕は違う。
どんなに心を踏みつけられても、憎んでも憤っても、
どこかで母の愛を信じていて、あきらめきれないっていう切なさみたいなものが
満島さんの全身からひしひしと伝ってきて、見ている方も苦しくなってくる。
他人だったら憎むだけで終われてどんなにか楽だろう
結局、なんの解決もみないまま、母は演奏旅行に出発し、娘はまた手紙を書く。
なんとも、重い、暗い、救いのない感じの舞台だった。
あからさまなハッピーエンドより、リアリティーがあるぶん、より、心に響くのかもしれない。
今回、ぴあのポイント交換がなければ、絶対に足を運ばなかったであろうジャンルのお芝居。
母と子のありかた、みたいなものを突き付けられ、
日ごろ結構好き勝手なことをやっている自分自身を反省し、
ちょっとわが子が愛おしくなった午後でした