ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

【観劇メモ】ザ・空気ver2 誰も書いてはならぬ

2018年07月16日 | 演劇


「ザ・空気ver2 誰も書いてはならぬ」
作・演出 永井愛
東京芸術劇場 シアターイースト

とにかく怖い。
ありそうで、いやきっとあるに違いなくて・・・。

前作「ザ・空気」では正しいことをしようとした田中哲司さんが、みんなに裏切られ、追い詰められ、ビルから飛び降りた。
一命をとりとめ数年後に現場に復帰した時には裏切った人たちは出世していた。

その続編っていうわけではなく、シチュエーションも登場人物も全く違う。
ただ、前回すでに自殺したことになっていた記者の名前が今回も登場する。
安田成美さんと眞島秀和さんに影響を与えた記者として。

今回は、記者クラブの中に政府と繋がって情報を流している者がいる、ってことで、それを特ダネにしようとがんばる人たちが結局泣き寝入りしてしまう。
潰すのは他ならぬ記者仲間。
安田成美さんが演じる弱小ネットニュースの記者のでっち上げってことで、すべてを擦り付けようとする姑息さ。

でも、あるんだろうなあ。

特に某新聞社は一時期不自然さが誰にでもわかるくらいのでっち上げ記事まで書いてたっけ。
私たちはメディアの情報を信じてしまいがちだけど、ちゃんと自分の身に頭で考えないといけないんだ、ってわかってはいるけれど、考えるための情報を提供するのはメディアだし。

世間がどう動いても、これだけはぶれちゃいけない自分の芯みたいなものを何か持っていないと流されちゃうなあ、としみじみ思った。

暑い夏、ちょっと背筋が寒くなる舞台でした。


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