ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

そのあと

2013年03月09日 | 文芸
朝日新聞の夕刊に、今月の詩というコーナーがあった。

「心」というテーマで、谷川俊太郎さんの詩が掲載されている。

「詩」という響きはなんだか気恥ずかしくて、詩集の類はほとんど読んだことがない。

このコーナーも、読んだり読まなかったりだったけれど、
今回が最後、という日にたまたま目にした詩が、とても印象深かったので、
触れてみようと思う。

以下に引用させていただきます。


谷川俊太郎「そのあと」(「朝日新聞」2013年03月04日夕刊)

そのあと

そのあとがある
大切なひとを失ったあと
もうあとはないと思ったあと
すべて終わったと知ったあとにも
終わらないそのあとがある

そのあとは一筋に
霧の中へ消えている
そのあとは限りなく
青くひろがっている

そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に



もうだめだ、と思うことが、今までなんどもあったけれど、
それでも、なんとかやりすごせば、確かに「そのあと」はあったなぁ・・・と。

ただ、だまって、その時が過ぎるのを待つだけでも、
「そのあと」は続いてきたんだなぁ・・・と。

その時の心のありよう、自分の動き方ひとつで、
「そのあと」はいかようにも変わっていったなぁ・・・と。

柄にもなく、さまざまな思いがよみがえって、不思議な感覚になった

言葉の力ってすごい、などと今さらながら思ってみたりして。

この連載は、5年間続いていたとのこと。
もっと、しっかり読んでおけばよかった。

と思ったら、近々、出版されるらしい。

たまには詩集なんていうのも買ってみようかしら。
ちょっと気恥ずかしいけれど・・・







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2 コメント

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Unknown (karm52919)
2024-03-06 14:43:46
だんだんさん、コメントありがとうございます。私は「後」にばっかりフォーカスしてましたが、おっしゃるとおり色んな「あと」があって奥が深いですね!
返信する
Unknown (だんだん)
2024-03-06 14:06:42
あとつて 後、跡、址、痕 いろいろですね でも何か共通したものがあるような それは例えば 時間軸であつたり空間であったり あとつて 人のこころをひくものなのですね
返信する

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