ちょくちょく懸賞に当たる妹が試写会のチケットをゲット
宮沢りえさんが主演女優賞を受賞した話題作「紙の月」
会場は新宿伊勢丹裏手にある、新宿ピカデリー。
しかも宮沢りえさんをはじめとする、メインの出演者の舞台挨拶付き
この日は、全国の主要都市で同時に試写会が開かれ、舞台挨拶は各会場に中継されるとか・・・。
生で観ることが出来て、ホントにラッキー
舞台に立ったのは、宮沢さんのほかに、相手役の池松壮亮さん、夫役の田辺誠一さん、上司役の近藤芳正さん、顧客の石橋蓮司さん、
先輩の小林聡美さんと同僚の大島優子さん。
池松さんの受け答えが尋常じゃなく暗い・・・。
司会の方の困惑具合は沢尻エリカさんの「別に」に近いものがあったのでは・・・?と心配になるくらい。
舞台挨拶では、ぱ~っと華やかな宮沢さんが、映画の中では地味~な主婦。
黒い地味なコートのボタンを首元までしっかり締め、終始おどおどと自信なさげな彼女が、
当たり前のように顧客のお金に手を付け、高価な真っ白いコートに身を包み、顔をあげて颯爽と歩くようになっていく様は
小気味いいような恐ろしいような・・・。
NHKのドラマで同じ役を原田知世さんが演じていた。
元々のお顔立ちがおとなしめで、透明感があることもあり、普通の主婦からの変貌ぶりがものすごくリアルだった。
映画では一気に年下の男の子にのめり込んでいったけれど、ドラマではじわじわとのめり込んでいくところがとても自然。
そのぶん、見ていて苦しくなってくる。
そのあたりは2時間ちょっとの映画では仕方のないことなのね
けれど、こんな夢のような生活が続く訳もないのに、「無邪気に」と感じるくらいの勢いで横領を繰り返す様子は
やはり、息苦しいくらいの迫力があり、もうこの際逃げ切ってほしいとさえ思ってしまう。
横領の事実をじわじわと暴いていく先輩行員小林聡美さんの淡々とした演技も恐ろしい。
小悪魔的な大島さんもかなり重要なポジションを占める。
悪気はないけど、チクチクと妻を傷つける夫のデリカシーの無さは「あ~あるある!」って感じで
そこに傷ついていくりえさんの気持ちにちょっとだけ感情移入できるかも。
原作はまだ読んでないのだけれど、ぜひ読んでみようと思った。
会場では、チラシと共にこんなのが配られた。
裏には「横領犯のヒロインの気持ちが味わえる?豪華ホテルの宿泊券が当たるかも」、のキャンペーン。
もちろん、応募する
チケットをゲットして誘ってくれた妹に感謝感謝
さて、こんなヘビーな映画を観る前に、昼間私はこれまたちょっとヘビーな講演会に参加していた。
テーマは
自分自身についてはまだ先のように思ってはいるが、夫にも自分にも高齢の母がいる。
今はまだまだ元気だけれど、近い将来、間違いなく介護を考えなければいけない日がやってくる。
私は形から入るタイプなので、こういう現場で実際に活動している人たちの生の声を聴くことで、
腹をくくらなきゃ、と心のどこかで思っているのかもしれない。
たくさんあるこのテーマの講演会の中からこの日を選んだのは講師が秋山正子さんだったからだ。
彼女が私の故郷のお隣の町、北海道の沼田町の招きに答え、交通の便の悪い中、講演をしてくださった、ということを
この町の町議として頑張っている同級生がご自身のWeb新聞で発信していた。
http://kyouhanshinbun.hp2.jp/korekara04jyuku2014-0722.htm
今回の講師は、お二人。
「地域を耕す」暮らしの保健室がめざすこと、と言うテーマを秋山正子さん。
「地域で看取る」ホームホスピスの役割、と言うテーマを市原美穂さん。
秋山さんは白十字訪問看護ステーション統括所長を務め、訪問看護・居宅介護支援・訪問介護の事業を運営されている。
イギリスのマギーズセンターという、がん患者とその家族、及び友人らのための「がん無料相談支援施設」の精神を日本にも、と
マギーズ東京設立の準備をすすめてらっしゃる。
その足がかりともいえるのが「暮らしの保健室」
相談員やボランティアスタッフが常駐し、健康・暮らしにかかわるさまざまな相談に応じるだけでなく、
ただ遊びに来てもいいですよ、という開かれた場所。
訪問介護に至る前の「予防の視点」からさまざまな活動をされている。
一方、市原美穂さんは宮崎市でホームホスピス「かあさんの家」を運営し、
人生の最期を病院ではなく地域で看取るためのシステムを構築されている。
自分の家ではないけれど、限りなく自宅に近い環境で家族に囲まれて最後の時を迎える。
空き家を借り上げ、共同利用者は5人程度、ここにスタッフが常駐し、
24時間いつ家族が会いに来てもいいなど、「暮らし」を感じて生活できる場を提供している。
医療と介護サービスは外部に依頼し、さまざまな職種と連携、家族もチームの一員として、最後まで普通に暮らすことを支える。
お二人に共通している考え方は
「だめ」ということを無くそう、というもの。
「してはいけない」と言うことは、身体を拘束するに等しい、という発想だ。
その為には、「制度からはずしてほしい」とおっしゃっていたそうだ。
制度の中に組み込んでしまうと禁止事項が増えてしまう。
例えば、入居者の家族がお菓子を持ってきても、他の人に配っちゃいけない、
お腹を壊したら誰が責任をとるのか、というようなこと。
してはいけない、ではなく、どうしたらそれができるか、を考えていくのだそうだ。
これは、自宅で一人で介護をしていては到底無理なこと。
秋山さんの「くらしの保健室」はどちらかと言うと地域の人がその場所に自ら出向いて、
それぞれの生きていく術を見つけていこう、とか生きていくための様々な荷物をちょっと軽くしてくれるような。
市原さんの「母さんの家」は精一杯頑張ってきた人を最後まで人間らしくいられるよう、受け入れるっていうような。
交通の便があまりよくない地方の小さな町では、自分から出向いていく場所は、高齢になるとなかなか行くのがむずかしいかも。
そういう意味で言えば、「母さんの家」のようなそこで生活できるような施設の方が地方においては現実的かな、と思ったりもした。
で、影響されやすい私は、会場で市原さんの著書を購入
本当に世の中にはすごい人がたくさんいる。
講演会も、映画も内容はヘビーだったけれど、立ち上がる力に満ちている。
介護のことを考えると、ちょっと暗い気持ちになりがちだったけれど、前向きに受け止めて行こう・・・かな
あ、横領はしません
宮沢りえさんが主演女優賞を受賞した話題作「紙の月」
会場は新宿伊勢丹裏手にある、新宿ピカデリー。
しかも宮沢りえさんをはじめとする、メインの出演者の舞台挨拶付き
この日は、全国の主要都市で同時に試写会が開かれ、舞台挨拶は各会場に中継されるとか・・・。
生で観ることが出来て、ホントにラッキー
舞台に立ったのは、宮沢さんのほかに、相手役の池松壮亮さん、夫役の田辺誠一さん、上司役の近藤芳正さん、顧客の石橋蓮司さん、
先輩の小林聡美さんと同僚の大島優子さん。
池松さんの受け答えが尋常じゃなく暗い・・・。
司会の方の困惑具合は沢尻エリカさんの「別に」に近いものがあったのでは・・・?と心配になるくらい。
舞台挨拶では、ぱ~っと華やかな宮沢さんが、映画の中では地味~な主婦。
黒い地味なコートのボタンを首元までしっかり締め、終始おどおどと自信なさげな彼女が、
当たり前のように顧客のお金に手を付け、高価な真っ白いコートに身を包み、顔をあげて颯爽と歩くようになっていく様は
小気味いいような恐ろしいような・・・。
NHKのドラマで同じ役を原田知世さんが演じていた。
元々のお顔立ちがおとなしめで、透明感があることもあり、普通の主婦からの変貌ぶりがものすごくリアルだった。
映画では一気に年下の男の子にのめり込んでいったけれど、ドラマではじわじわとのめり込んでいくところがとても自然。
そのぶん、見ていて苦しくなってくる。
そのあたりは2時間ちょっとの映画では仕方のないことなのね
けれど、こんな夢のような生活が続く訳もないのに、「無邪気に」と感じるくらいの勢いで横領を繰り返す様子は
やはり、息苦しいくらいの迫力があり、もうこの際逃げ切ってほしいとさえ思ってしまう。
横領の事実をじわじわと暴いていく先輩行員小林聡美さんの淡々とした演技も恐ろしい。
小悪魔的な大島さんもかなり重要なポジションを占める。
悪気はないけど、チクチクと妻を傷つける夫のデリカシーの無さは「あ~あるある!」って感じで
そこに傷ついていくりえさんの気持ちにちょっとだけ感情移入できるかも。
原作はまだ読んでないのだけれど、ぜひ読んでみようと思った。
会場では、チラシと共にこんなのが配られた。
裏には「横領犯のヒロインの気持ちが味わえる?豪華ホテルの宿泊券が当たるかも」、のキャンペーン。
もちろん、応募する
チケットをゲットして誘ってくれた妹に感謝感謝
さて、こんなヘビーな映画を観る前に、昼間私はこれまたちょっとヘビーな講演会に参加していた。
テーマは
自分自身についてはまだ先のように思ってはいるが、夫にも自分にも高齢の母がいる。
今はまだまだ元気だけれど、近い将来、間違いなく介護を考えなければいけない日がやってくる。
私は形から入るタイプなので、こういう現場で実際に活動している人たちの生の声を聴くことで、
腹をくくらなきゃ、と心のどこかで思っているのかもしれない。
たくさんあるこのテーマの講演会の中からこの日を選んだのは講師が秋山正子さんだったからだ。
彼女が私の故郷のお隣の町、北海道の沼田町の招きに答え、交通の便の悪い中、講演をしてくださった、ということを
この町の町議として頑張っている同級生がご自身のWeb新聞で発信していた。
http://kyouhanshinbun.hp2.jp/korekara04jyuku2014-0722.htm
今回の講師は、お二人。
「地域を耕す」暮らしの保健室がめざすこと、と言うテーマを秋山正子さん。
「地域で看取る」ホームホスピスの役割、と言うテーマを市原美穂さん。
秋山さんは白十字訪問看護ステーション統括所長を務め、訪問看護・居宅介護支援・訪問介護の事業を運営されている。
イギリスのマギーズセンターという、がん患者とその家族、及び友人らのための「がん無料相談支援施設」の精神を日本にも、と
マギーズ東京設立の準備をすすめてらっしゃる。
その足がかりともいえるのが「暮らしの保健室」
相談員やボランティアスタッフが常駐し、健康・暮らしにかかわるさまざまな相談に応じるだけでなく、
ただ遊びに来てもいいですよ、という開かれた場所。
訪問介護に至る前の「予防の視点」からさまざまな活動をされている。
一方、市原美穂さんは宮崎市でホームホスピス「かあさんの家」を運営し、
人生の最期を病院ではなく地域で看取るためのシステムを構築されている。
自分の家ではないけれど、限りなく自宅に近い環境で家族に囲まれて最後の時を迎える。
空き家を借り上げ、共同利用者は5人程度、ここにスタッフが常駐し、
24時間いつ家族が会いに来てもいいなど、「暮らし」を感じて生活できる場を提供している。
医療と介護サービスは外部に依頼し、さまざまな職種と連携、家族もチームの一員として、最後まで普通に暮らすことを支える。
お二人に共通している考え方は
「だめ」ということを無くそう、というもの。
「してはいけない」と言うことは、身体を拘束するに等しい、という発想だ。
その為には、「制度からはずしてほしい」とおっしゃっていたそうだ。
制度の中に組み込んでしまうと禁止事項が増えてしまう。
例えば、入居者の家族がお菓子を持ってきても、他の人に配っちゃいけない、
お腹を壊したら誰が責任をとるのか、というようなこと。
してはいけない、ではなく、どうしたらそれができるか、を考えていくのだそうだ。
これは、自宅で一人で介護をしていては到底無理なこと。
秋山さんの「くらしの保健室」はどちらかと言うと地域の人がその場所に自ら出向いて、
それぞれの生きていく術を見つけていこう、とか生きていくための様々な荷物をちょっと軽くしてくれるような。
市原さんの「母さんの家」は精一杯頑張ってきた人を最後まで人間らしくいられるよう、受け入れるっていうような。
交通の便があまりよくない地方の小さな町では、自分から出向いていく場所は、高齢になるとなかなか行くのがむずかしいかも。
そういう意味で言えば、「母さんの家」のようなそこで生活できるような施設の方が地方においては現実的かな、と思ったりもした。
で、影響されやすい私は、会場で市原さんの著書を購入
本当に世の中にはすごい人がたくさんいる。
講演会も、映画も内容はヘビーだったけれど、立ち上がる力に満ちている。
介護のことを考えると、ちょっと暗い気持ちになりがちだったけれど、前向きに受け止めて行こう・・・かな
あ、横領はしません
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