ちょうど昨年の今頃、市川海老蔵さんの自主公演「ABKAI」の会場で
パンフレットなどの販売スタッフとしてお手伝いさせていただいた。
その時、スケジュール調整などで連絡をしてくださり、当日一緒にパンフレットを販売したのが
この「終の楽園」の脚本を手がけた長田育恵さん。
そのころ長田さんはご自身の主宰する劇団で金子みすゞさんをモチーフにした舞台を手掛けていた。
メールのやりとりの中で、私が建築士であることを知ると、舞台美術の図面を見せてくださり、通し稽古も見せてくださった。
この時の「空のハモニカ」という作品は本当に面白くて、感動した。
その後の長田さんの活躍は本当にすばらしい。
で、この長田さんが文学座に書き下ろしたのがこの作品。
平日の昼間に、高校時代の友人にお付き合いいただき、観に行ってきた。
高級老人ホームに一人で住む大金持ちだけれど、孤独な老人。
大金持ちゆえの複雑な家庭環境で、なにかと意見が合わない母親違いの子供たち。
老人はアートセラピーのための絵の講師の女性に心を開いていくが、そのことが家族関係のゆがみを
浮き彫りにしていく・・・。
老人問題、不妊治療、セクハラ、不倫、相続争い、ギャンブル依存、マイノリティ・・・
これでもかってくらいの、社会問題山積みで、いったいどこに向かうのか・・・とハラハラドキドキ
なんとなくピュアな絵の講師の老人への優しい接し方と、自分のことばかり考えている人たちへの毅然とした態度が救い・・・
ちょっと悲しい結末となってしまうけれど、
それぞれが前を向いて進んで行こうとする姿にわずかな希望を見出して、劇場を後にする。
お付き合いいただいた友人とは3日前にあったばかりだけれど、大勢の席でゆっくり話が出来なかったので、
そのまま劇場近くの明治記念館内のビアガーデンへ
彼女はよくここを訪れるとのことだけれど、私はビアガーデンなんて何年ぶりだろう・・・
広い広い中庭に面したビアガーデン
なんだかとっても優雅な気分
途中、女性のサックス奏者がジャズのスタンダードを演奏しはじめる。
いい雰囲気の中、なぜか着物の女性たちがジャズに合わせて踊り始める・・・
なぜ、ジャズに日舞
そっちが気になって演奏が耳にはいってこない。
紅白ものまね…みたいな番組で、歌と関係のないバックのダンスを観ているような錯覚に陥り、
だんだん可笑しくなってきた
私はお酒が飲めないので、ビアガーデンに座ってるのはなんだか申し訳ない気もしたが、
お手入れの行き届いたお庭を見ながら、おしゃれで美味しいお料理をいただき、
たっぷりとおしゃべりをして、ちょっとセレブな気分を味わった
彼女のお父様は今、体調を崩されていて、彼女は近々実家のある北海道へ様子を見に帰る、とのこと。
この年齢になると、お互いの親の生活や健康面の心配事の話題が多くなってくる。
お父様の一日も早いご回復をお祈りします。
また会いましょう
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