人生ブンダバー

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ヴェルディ「オテッロ」新宿区民オペラ15周年記念公演

2009-09-14 05:11:42 | 音楽
シャークスピアは、語呂合わせでいえば「ヒトゴロシのイロイロ」。1564年に生ま
れ1616年に亡くなっている。シェークスピアの四大悲劇といえば「ハムレット」、
「マクベス」、「オセロ」、「リア王」である。

9月12日(土)、その一つ「オセロ」をオペラ化したヴェルディ晩年の傑作、「オ
テッロ」を新宿文化センターで観た(聴いた)。
新宿文化センターは、新宿区25周年を記念して、昭和54(1979)年4月にオープン
した。私はその年の10月30日(火)に同ホールでK.マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴ
ァントハウス管弦楽団の「ブラ1」を聴いた経験がある。「あれから30年」であ
る。

「オテッロ」
第1幕 15世紀末、ヴェネツィア共和国の領地キプロス島の海岸
第2幕 城内の大広間
第3幕 城内の大広間
第4幕 デズデモーナの寝室

ヴェニスの貴族であるオテッロが、旗手ヤーゴの奸計にかかり、妻デスデーモナの
貞操を疑い殺す。のち真実を知ったオテッロは自殺する、という話。(「ウィキペ
ディア」。)登場人物オテッロ、デスデーモナ、ヤーゴ等の心理が、ヴェルディの
音楽とシェークスピアのドラマの中に表現されている。

それにしてもヤーゴの独白を聴いていると、「人間の悪」とは一体何だろうと考え
てしまう。


オテッロ;東小野修(テノール)
デスデーモナ;沼生沙織(ソプラノ)
ヤーゴ;細岡雅哉(バリトン)
カッシオ;狩野武(テノール)
ロデリーコ;橋本大樹(テノール)
ロドヴィーゴ;東原貞彦(バス)
モンターノ;金 努(バリトン)
エミーリア;徳武雪子(メゾ・ソプラノ)
伝令;石井一也(バリトン)

指揮;宮松重紀
合唱;新宿オペラ合唱団
演奏;新宿オペラ管弦楽団

さて若手のキャスト、いずれも若々しく、熱演を繰り広げた。中でもデスデーモナ
(沼生(ぬまにゅう)沙織)の一途な清らかさ(*)とヤーゴ(細岡雅哉)の悪人
らしさに、その声とともにひきつけられた。(ブンダバー!!)

(*)とくに第4幕における「柳の歌」、「アヴェ・マリア」における、抜けるよ
  うな弱声(第4幕へ来ての弱声!)には息を飲むほどだった。


オーケストラも臨時編成であろうに、指揮の宮松重紀が見事にまとめていた。宮松
氏を聴いたのは初めてだったがなかなかよかった!

40人強の合唱もアインザッツよろしく大健闘。とくに女声の声がよく飛んでいた。






プログラム 
左ページ 指揮;宮松重紀 
右ページ オテッロ;東小野修 デスデーモナ;沼生沙織 ヤーゴ;細岡雅哉



会場に向かう途中で見つけた、花園神社の「皇太子御降誕記念」社号標(昭和9年
11月建立 加藤寛治海軍大将筆)





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