五木寛之は昭和7年生まれ、早稲田大学中退。昭和42年『蒼ざめた馬を見よ』で直
木賞受賞。『青春の門』で知られている。昭和56年より一時休筆し、龍谷大学で仏
教史を学んでいる。
ある時、五木寛之は幻冬舎の社長にして目利きの見城徹と雑談していた。五木がこ
ういうひどい世の中に人はどう生きればいいかという話をしたところ、見城が「そ
の話を書いてください」といってできあがったのが本書である。
著者は、アングロ・サクソン流のプラス思考ではなく、究極のマイナス思考からの
出発の大切さを説いている。
キリスト教的考え方ではなく、著者の仏教的なものとの違いといってもいいかもし
れない。
単行本は平成10年に発行され、ロングセラーとなっている。(ちなみに文庫本は平
成11年初刊)本書は元上司のSさんに薦められたものである。
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