公益財団日本伝統文化振興財団(→こちら)からリリースされたCD、
合唱ベストカップリング・シリーズ『中田喜直 海の構図』を購入した。
『海の構図』--同曲異盤(異演奏)を1枚のCDにしたものである。
1.根津弘(1935-1985)指揮、神戸中央合唱団(pf.森本恵子)
2.福永陽一郎(1926-1990)指揮、合唱団京都エコー(pf.三浦洋一)
ゴルフは、①グリップ、②アドレス、③スタンス、④フィニッシュだとす
れば(--この話をしだすと止まらない?[笑])、
合唱は、突き詰めれば、①(腹式呼吸に支えられた)発声、②アンサ
ンブル、③音楽性だ。
1、2両合唱団ともに日本を代表するアマチュア混声合唱団が「商業
録音」したものだけあって、発声、アンサンブルともに見事なものだ。
いずれもピアノ伴奏者も一流だ。大差があるわけではない。
結局、両者の違いは、指揮者による曲の解釈--中でもそれによる
「テンポの違い」が大きいということになる。
合唱をまったく知らない人は、指揮者によって違ってくるの?という疑
問を持つかもしれないが、まったく違う--最も分かりやすいのはテ
ンポだ。
このCDによる両者のテンポ、Timingは次のとおり。
1.海と蝶
①3:33
②3:28
2.海女礼賛
①2:33
②3:11
3.かもめの歌
①4:04
②2:39
4.神話の巨人
①4:30
②4:31
①は根津盤、②は福永盤
4曲の中でTimingの最も違うのが、「3.かもめの歌」である。3~5分
の曲で1分半近い差があるのは大変な違いで、信じられないと言って
もいいかもしれない。
同曲は、根津盤が「緩徐楽章」に聴こえる(--ギリギリのテンポに
ついていく神戸中央もすごい!)一方、福永盤では「スケルツォ」的
に演奏されている。
実は、私は、男声版ながら『海の構図』を福永先生の指揮で歌ったこ
とがあるので、②のテンポにさほど違和感がない。ところが、中田喜
直さんの書いたものによれば、中田さんの想定したテンポは①だと
いうから分からないものである。
ちなみにamazonで購入した、このCD。新品であるにもかかわらず、
送料込みで387円だった。ファイ?
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NHK演芸図鑑 東京太・ゆめ子 おもしろい。
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