人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

9/24 ドゥダメル/ウィーン・フィル

2015-01-06 05:00:00 | 音楽

昨年、なかなか時間がとれなくて、ブログに「積み残し」になったトピック
スを少しずつ拾っていきたい。


平成26(2014)年
9月23日(火・祝)これからしばらく家内の実家でお世話になる。いくつか
の演奏会のチケットを忘れないように持って出る。

9月24日(水)いい天気だが、午後は雨の予報が出ている。長い傘を持っ
て出勤。
7:10~7:40 ベローチェにてホットコーヒー
7:50~17:00 真面目に仕事

17:20~17:50 ベローチェにてサンドイッチとコーヒー。

これからウィーン・フィル演奏会。
4/26(土)、発売初日に購入したものだ。指揮者が若いので、大枚はたい
て買おうか買うまいか、少し迷ったのが・・・・・・。

《ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2014 ダイワ
ハウス スペシャル》

ウィーン・フィルが連れてきた指揮者のドゥダメルは、1981年1月ベネズ
エラ生まれ(33歳)。5歳からベネズエラのエル・システムによる教育を受
けた(エル・システマとは音楽教育プログラムである)。

現在、ロサンゼルス・フィルとベネズエラ・シモン・ボリバル響の音楽監督
を務めている。2009年には「タイム」誌の「最も影響力のある人物100人」
に選ばれている。


<プログラム>
1.モーツァルト 協奏交響曲 変ホ長調 K364
(1)アレグロ・マエストーソ
(2)アンダンテ
(3)プレスト
 ヴァイオリン;R.キュッヒル、ヴィオラ;H.コル

2.ルネ・シュタール 「タイム・リサイクリング」op.22n(日本初演)
(1)デジャ・ヴ
(2)無窮動
(3)記憶
(4)グローバル・ヴィレッジ-パロディ

 --休憩--

3.ドヴォルザーク 交響曲第8番 ト長調 B163(op.88)
(1)アレグロ・コン・ブリオ
(2)アダージオ
(3)アレグレット・グラツィオーソ-モルト・ヴィヴァーチェ
(4)アレグロ・マ・ノン・トロッポ


以下、私のつたないコメントを・・・・・・

18:16、サントリーホール到着、入場。ロビーのところどころに屈強な
人(SP?)が立っている。ロビーで会場を数枚撮影する。

18:52、A席(2F-C13-29)に着席。7人席の左端の席は狙い通り。
右隣は男性、男性、女性、男性、女性、男性。どちらかといえば、やはり
年配のお客様が多いようだ。

19:01、チャイムと案内「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン 
ジャパン 2014 ダイワハウス スペシャルを開演いたします。演奏に
先立ちまして、皆様にお願いがございます。客席内の写真撮影はご遠
慮ください。また・・・・・・」等々。

19:04、会場が静まる中、右側(上手寄り)の席がライトでこうこう(煌
々)と照らされる。何事かと思いきや、皇太子さまがご入場。周囲の人
々(一般人?)が起立する。どうりでSPが!

1.モーツァルト 協奏交響曲 変ホ長調 K364  →ご参考
(1)アレグロ・マエストーソ
(2)アンダンテ
(3)プレスト
 ヴァイオリン;R.キュッヒル、ヴィオラ;H.コル
協奏交響曲は、交響曲に二、三の楽器の協奏曲的な独奏パートを加えた
ものである。18世紀後半にフランスで愛好された。(モーツァルトはパリに
旅行し、そこで母を失っている。母の墓はパリにある)。

ソリストのR.キュッヒルは1950年生まれのコンサートマスター。H.コルは
1951年生まれだから、二人とも私と同世代だ。二人の先生(師匠)はとも
にウィーン国立音楽大学のフランツ・サモヒル氏である。

19:06、ウィーン・フィルが第1ヴァイオリンから三々五々と入場。盛大な
拍手となる。

19:07、会場暗転。ソリスト2人とドゥダメルが登場。ドゥダメルが指揮台に
上がると大拍手となった。

モーツァルトは、9/19、21に続き、日本では3回目の公演である。弦の配
置は、下手寄りから1st8、2nd8、チェロ4、ヴィオラ8、コントラバス3。
(1)Allegro ソロとオケの掛け合い。ソロ同士の掛け合いではドゥダメル
が動かない。
(2)Andante テンポ感がすばらしい。とはいえ、ドゥダメルもきっちり振っ
ている。mollの哀愁が漂う。
(3)プレスト あまり間を置かず、第3楽章へ。音楽はどんどん前へ進む。
durの中にも凛とした厳しさ。fではコンマスが前のめりになった。

30分ほどで終了。
ドゥダメルは終始ソリストを立て、「遠慮」気味に拍手を受けていた。


2.ルネ・シュタール 「タイム・リサイクリング」op.22n(日本初演)
(1)デジャ・ヴ
(2)無窮動
(3)記憶
(4)グローバル・ヴィレッジ-パロディ
この曲は、現在第2ヴァイオリン奏者で作曲家のルネ・シュタール(1951
~)が作曲した、いわゆる現代曲である。(1)~(4)が続けて演奏された。

弦配置は、14、12、8、10、8。初めて聴く曲は、先がどうなっているのか、
想像もつかない。金管がさく裂したり、ここぞとばかりのtuttiだったり、始
まって20分ほどしたら、コントラバスの8人が声をあげてお祭り騒ぎ。コン
トラバスもクルクル回す。テンポと拍子が次々に変化する。

現代曲は、いつも思うことだが、正直な話、「おもしろいっちゃおもしろい。
(つまらないっちゃつまらない)」。この曲、もう聴く機会はないかしらん。

曲は25分で終了。わりとすぐに拍手が来た。巨漢の作曲者シュタールさ
んが下手から現れると盛大な拍手。日本のファンは温かい。シュタール
さんはオケが下がっても一人で登場、大きな拍手を受けていた。

後日、某紙の評を読むと「ユーモアとダンスの要素を盛り込んだ『21世紀
のヨハン・シュトラウス』とも読むべき作品だ」と絶賛だった。


休憩中、福岡先生のお姿を拝見。その他にも有名な方が来ておられた。
オレンジジュースを飲む。


3.ドヴォルザーク 交響曲第8番 ト長調 B163(op.88)
(1)アレグロ・コン・ブリオ
(2)アダージオ
(3)アレグレット・グラツィオーソ-モルト・ヴィヴァーチェ
(4)アレグロ・マ・ノン・トロッポ
第3ステージは、いよいよ当日のお目当て、ドヴォルザークの8番。普門
館でカラヤン(--カラヤンはドヴォルザークの8番が好きだった。)を聴
いた時は、「展覧会の絵」に比べ、この第8番はさほど印象がなかったが、
G.セル/クリーブランドの演奏(CD)を聴いて、「お気に入り」の曲になっ
た。各楽器・奏者の妙が楽しめる。1889年に作曲、翌年に初演されてい
る。

20:33、チャイム。「お席にお着きください」。
20:37、皇太子さまが入場に拍手。いった着席後、あらためて立たれて
応えられた。
20:38、キュッヒルが先頭で入場に、拍手がわく。休憩後の拍手は珍し
いかしらん。チューニングは30秒ほど。
20:39、ドゥダメルが登場。譜面台は置かれていない。弦の配置は、
16-14-10-12-8。女性奏者はヴァイオリンに5人、チェロに2人
かしらん。

(1)第1楽章は、出だしからひきつけられた。柔らかなチェロの響き。金
色のフルート(シュッツ)の音(ね)。必死に弾く弦--アンサンブルとい
い、デュナミークといい、これこれっと言いたくなる、熱っぽい演奏。エン
ジン全開となったウィーン・フィルはすごい。筆舌に限度があるのが残念
だ。
ノスタルジックな所はきあめてノスタルジックに。熱い所は熱く--この
若い指揮者に演奏してやろうじゃないかというウィーン・フィルの心意気
が感じられる。第1楽章が終わるともう少しで手を叩きそうになった。

(2)デリカシーあふれる緩と急。ここでもフルートが大活躍。キュッヒル
のソロも入る。

(3)第3楽章の前に若干ポーズを置いた。客席は咳払い。一振りの予備
拍から3拍子へ。美しい!泣きそうになる。フルート、オーボエがすばら
しい。速いコーダは歯切れよく、G.セルのようだった。

(4)attacca、トランペットで第4楽章へ。ドゥダメルは時々膝を使った指
揮。よく振っている。ここでもチェロパートがすばらしい。シュッツのフルー
トも目立つ。弦も管も力が入っている。コーダはいままで我慢していたff
がすごかった。私もブラボーを叫ぶ。

演奏後、ドゥダメルはすぐに退場。すぐに登場、オケを立たせ、すぐ退場。
再登場、真っ先にフルート(シュッツさん)を立たせた。トランペットから金
管を立たせていく。ドゥダメルは指揮台に上がらない。何回も退場、登場
を繰り返し、指揮台に乗ると、途端に静まり返る。

アンコール、ヨーゼフ・シュトラウスのポルカ・シュネル「憂いもなく」は
十八番だろう、全員で「ワッハッハ」、ものすごい演奏だった。


21:26、オケが全員退場。その30秒後に皇太子さまが拍手に見送られ、
退場された。

ドゥダメルは、いかにも「私じゃななくて、ウィーン・フィルが演奏したんで
すよ~」というステージマナーだった。


(結果的に)本当にこのチケットを買ってよかった!






予報どおりの雨


傘を差しながらの撮影





続々入場








第1ステージ開演前(モニターより)




休憩中





女性の着物姿も


第3ステージ スタンバイ(モニターより)




終演後の座席から


アンコール曲 これを見ないで曲名に書けたら、相当な通だろう。


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