人生ブンダバー

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5/2 東響第79回川崎定期 チャイコフスキー・プログラム

2021-05-06 05:00:00 | 音楽

5月2日(日)、ミューザ川崎にて東響の定期演奏会。
本来、1月17日に行われる予定だったが、この日に延期されたも
のだ(チケットはそのまま有効)。大植英次と木嶋真優の登場で
ある。

JR川崎駅改札前の混雑ぶりにビックリ!時間があったので丸善
に立ち寄り、2冊購入。


<プログラム>
1.チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
2.チャイコフスキー 交響曲第4番 ヘ短調 op.36
指揮:大植英次
ヴァイオリン:木嶋真優
コンサート・マスター:グレブ・ニキティン

この日は、<オール・チャイコフスキー・プログラム>の2ステー
ジ構成。
チャイコフスキーの生涯の一部を年表風に書くと
1875年 ピアノ協奏曲第1番をルビンシテインに献呈しようとした
が酷評される。
1876年 フォン・メック夫人から資金援助を受けるようになる。
(メック夫人とは文通のみのお付き合い)。
1877年 アントニナ・イワノヴナから熱烈に求婚されるが、結婚
に失敗。アントニナから逃れて、スイスやイタリアで「転地療養」。
1878年 ヴァイオリン協奏曲を完成、アウアーに送ったが、演奏
不可能として拒絶される(→1881ブロツキーの独奏で初演された
が、失敗に終わる。ピアノ協奏曲第1番もヴァイオリン協奏曲も最
初は散々だった)。一方、
1878年、交響曲第4番を完成、パトロンのフォン・メック夫人に献

となる。
ヴァイオリン協奏曲と交響曲第4番は作品番号が続いている。

ホール入口を入ったところで、評論家の東条氏を発見。氏は何と
書いたかしらん(読んでいない)。
この日はテレビカメラが入っていた。お客さんも結構入っている
のにはビックリ!

1.チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
以前書いたが、私がこの曲を生で聴いたのは、前橋汀子/岩城宏
之/N響で昭和52(1977)年のことだ。前橋汀子は30代前半だっ
た。自宅のステレオで聴いた、ハイフェッツのLPも懐かしい。

独奏者の木嶋真優はたしか初めてだ。中学2年でZ.ブロンのセミナ
ーに参加。今すぐ留学した方がいいということで、ケルンに留学。
ケルン音楽大学を首席で卒業している。木嶋は銀色のキラキラし
たドレスで登場。やや細身の長身。顔は和風で、長い髪はポニー
テールだ。

指揮の大植英次も私は初めてだ。私には若手の印象があったが、
いまや64歳だ。やや太り気味?

(1)
弦楽は12型。コントラバスは4丁だ。木嶋も大植も暗譜による
演奏。大植は「見合って見合って」とばかり、木嶋を見ながらの
指揮で木嶋に合わせる。木嶋はスケールの大きな演奏。
最初、私の前方で盛んに咳をする男性あり(怒)。カデンツァで
はさすがに会場が静まり返る。
(2)アンダンテで、ソロがたっぷり歌う。私の好きな楽章だ。大植
はほとんど右手だけの指揮。木管の音色がすばらしい。この日の
木管は、オーボエ荒木、フルート相澤、クラリネットヌヴ―、ファ
ゴット福井である。咳の男性は静かになったと思ったら居眠りだ。
(3)この楽章をあらためて聴くとテンポの変化激しく、合わせるの
が難しい。木嶋はすばらしい超絶技巧。迫真の演奏だ。東響もピ
タリとつける。
演奏が終わると、1階4列目の男性がすぐに立ち上がっての拍手。
木嶋はP席にも深々としたおじぎ。最後は客席に右手を振った。


2.チャイコフスキー 交響曲第4番 ヘ短調 op.36
私がクラシックの演奏会に通いだしたのは比較的遅く、サラリー
マンになってからだ。その初期、先ほど書いた昭和52年のN響演
奏会で岩城指揮のチャイ4を聴いた。それから1、2年たって、い
ま当時のプログラムがパッと手元に出てこないが、小澤と新日本
フィルの特別演奏会で同曲を聴いている。
この曲はチャイコフスキーの「運命」交響曲である。
(1)弦は一回り大きな14型に(14-12-8-10-5)。上からだと配置や
一体となったボーイングがよく分かる。序奏はホルンとファゴッ
トのファンファーレが決まる。その後は微妙に伸びたり縮んだり。
木管のバックの弦を押さえたりと、結構「変わったこと」をして
いる。チャイ4には珍しい、ユニークな演奏かも。
(2)荒木さんのオーボエソロが大きく響く。大植は細かなデュナー
ミクを付ける。メロディーの受け渡しではよく歌い、時々ハッと
させられる。速くなったと思ったら、たっぷりと遅くなったりと
なかなかおもしろい。
(3)弦のピッチカートはステレオ効果満点だ。中間部ではオーボエ
荒木さんの上半身が揺れる。ピッコロのfも効いている。再びの
ピッチカートに大植はほとんど振らず、顔での指揮。見事な弦楽
合奏!
(4)弦楽奏者が弓を取ると全奏のfから早く、小気味よく進む。一
転して「ミミミミレードドシーラ」はゆっくりゆっくりと、重々
しく。また一転してテンポを速く、ザッハリッヒにと、G.セルと
フルトヴェングラーが交互に出てくるようだ。

Codaは、指揮できないくらい、コンマスを先頭に、ここぞとばか
り快速の、驚異的なアンサンブルでfineとなった。これはそう滅多
には聴けないかもしれない。
一斉に拍手。大植英次はおもしろい。

余談だが、昭和50年代前半、小澤/新日本フィルの演奏(終楽章のCoda)では
小澤の指揮に新日本フィルがついていけず、グシャグシャで終わった(それでも
一斉の大拍手!)。
同じ箇所で、小澤/ベルリン・フィル(CD)では見事にオケがつけている。
東響はベルリン・フィル並みにうまい。


カーテンコールでは、大植が戻ってきてもオケが立ち上がらずに、
会場と一体での大拍手。最後はオケが退場後も大植が一人ステー
ジで拍手を受けていた。


いつかチャイ4のCD聴き比べを書いてみよう。


12:09


12:22 あざみ野


12:31 溝の口乗り換え


12:34


12:38 南武線に


12:55 川崎着


12:56


12:57


12:58


13:00


13:15


13:18


13:20


13:20


13:22


13:23


13:24 喫茶コーナーはお休み


13:26


13:52


14:49 休憩中


16:03 分散退場中


16:04 「もうしばらくお待ちください」


16:05


16:07


16:10


16:13


16:15


16:16


16:41 武蔵溝ノ口


16:47 溝の口


16:58


16:59


17:03 ケーキを少々


17:09


17:18 大ケヤキとクスノキ


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