(2月11日[日])先週は、咳の風邪でオーバーにいえば「寝たきり
老人」だったが、だいぶ回復、久しぶりにKaBoS書店に行った。
今年の(高い)「目標」の一つは、買う本は月に1冊!、だ(昨年実績
は60冊?今年1月は1冊)。
30分以上ウロウロして、今月の新刊(文庫)、永栄潔『ブンヤ暮らし
三十六年--回想の朝日新聞』(新潮文庫)にチラッと目を通し、購
入した。
おもしろい!!★×5だ。
著者永栄潔(ながえきよし)氏は、昭和22(1947)年生まれ。慶應
義塾大学経済学部卒業。昭和46(1971)年、朝日新聞入社。平成19
(2007)年に定年退社。
この作品は、平成27(2015)年4月、草思社から単行本として発売さ
れている。
本書は、著者の36年に及ぶ新聞記者「体験」を綴ったものである。範
疇的には無論「ノンフィクション」に入る。
新潮文庫の裏表紙には、
不偏不党の精神に立つ「社会の公器」朝日新聞。正義と反権力のた
め猛然と闘う記者たちの中に、ただ一人、一癖も二癖もある「ブン
ヤ」がいた。(以下略)
とある。
河谷史夫氏(評論家、元朝日新聞論説委員、「素粒子」筆者)の文庫
解説がまたおもしろい!
目次では、74の項目に分かれている。どこから読んでもいいのかもし
れない。おそらく長年の取材ノートなどを参照して書いているのだろ
う。
危険な話、ハラハラする話、信じられない話--さすがに話が具体的
だ。
読んだ中では、次がとくにおもしろい。
○入社式で飛び出した天皇の戦争責任
○後藤田正晴氏のもの覚え
○驚かなかったサンゴ事件、いまは驚き
(注)小学生の交通事故現場で、如何に現場写真のインパクトがあるか
を考え、散らばっているランドセルや靴などを置いて、写真を撮る
かが新聞写真のポイントであることを教わり、不信感が芽生えた話
など。今はさすがにそんなことはない??
○ペテンだった「中国高官ディープスロートの手記」
(注)「ディープスロート」とは内部告発者の意。
○韓国一変を予見した小田実さんの嗅覚
○指定された場所にいなかった石原慎太郎氏
○近づかれ、無視され・・・・・・“謎の人”瀬島龍三氏
本書の筆者は、おかしいと思ったことはおかしいとハッキリ言う人だっ
たようだ。文章もうまい。
「ノンフィクション」を読者が検証することは難しいが、筆者を信用し
よう(笑)。「今だから書ける」という面もあるだろう。
こんな「帯」の裏側には、「本書で取り上げられているテーマ・人物」
として、
従軍慰安婦、天皇の戦争責任、北朝鮮、リクルート事件、朝日サンゴ
事件、ソニー、サントリー、ベトナム戦争、石原慎太郎、小田実、瀬
島龍三、インターネット
が挙げられている。
* * * *
そういえば、本日はバレンタインデーだ。以前書いたかもしれないが、
私が会社員時代、部長席に私を含め2名の男性社員(=総合職)がおり、
残りの80名ほどはすべて女性社員だった。
当部のルールは、「義理チョコ絶対禁止!」だった(今はどうなっている
だろう?)。旅行に行くと、部長席にもちょっとしたお菓子などを買って
きてくれる。これも絶対禁止!だった。仕事だけ一生懸命してネ、ムダな
お金は使わないでネ、ということである。チョコレート会社からは怒られ
るかしらん。
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