人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』(ちくま学芸文庫)

2009-02-20 05:29:18 | 読書
スペインの哲学者が「大衆」を考察した名著(1930年)である。学生時代に読んだ
ものだが、あらためて読み直してみた。



著者は、
「人間を最も根本的に分類すれば、次の二つのタイプに分けることができる。

第一は、自らに多くを求め、進んで困難と義務を負わんとする人々であり、

第二は、自分に対してなんらの特別な要求を持たない人々、生きるということが自
分の既存の姿の瞬間的連続以外のなにものでもなく、したがって自己完成への努力
をしない人々、つまり風のまにまに漂う浮標のような人々である」

「社会を大衆と優れた少数者に分けるのは、社会階級による分類ではなく、人類の
種類による分類なのであり、上層階級と下層階級という階級的序列とは一致しない
のである」

と主張している。


20世紀の名著として、一度は読んでみたい本である。書きぶりは意外と難しくな
い。

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