6月6日(日)、神奈川県民ホール(大ホール)へ足を運んだ。今年は県民ホール35
周年記念のイベントがいくつか用意されている。オルフの「カルミナ・ブラーナ」
もその一つである。
県民ホール(大ホール)は約30年ぶりである。昭和52年にムラヴィンスキー/レニ
ングラード・フィル、53年に小澤/ボストンを聴いている。当時はさほど感じなか
ったが、ややデッドな響きで、思ったより音が飛んでこなかった。(残響時間はサ
ントリーホールや東京文化会館は2秒以上あるだろうが、県民ホールは満席時で
1.6秒のようで少なめである。形もNHKホールと似ている。)
<プログラム>
1.團伊玖磨 素戔鳴(すさのお)ファンファーレ
2.D.ショスタコーヴィチ 「祝典序曲」
3.I.ストラヴィンスキー 組曲「プルチネルラ」
--休憩--
4.C.オルフ 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
指 揮:現田茂夫
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
フェスティバル・ファンファーレ隊(昭和音大・洗足学園音大)
「カルミナ・ブラーナ」
独 唱:ソプラノ/幸田浩子 テノール/高橋 淳 バリトン/堀内康雄
合 唱:神奈川県民ホール特別合唱団 小田原少年少女合唱隊
合唱監督:近藤政伸
合唱指導:岩本達明 桑原妙子
練習ピアニスト:平川寿乃 藤井美紀
1.團伊玖磨 素戔鳴(すさのお)ファンファーレ
上手から登場のファンファーレ隊に、下手から登場のシンバル、大太鼓、小太鼓
による演奏。3分間の短い曲だったが、ちょっと東京オリンピックのファンファ
ーレを連想した。
2.D.ショスタコーヴィチ 「祝典序曲」
いかにも名手ショスタコーヴィチらしい、フルート、ピッコロの目立つ派手な、
祝祭的な管弦楽。後半はファンファーレ隊も加わり、盛り上がった7分間であっ
た。
3.I.ストラヴィンスキー 組曲「プルチネルラ」
ストラヴィンスキーというと、「火の鳥」、「ペトルーシュカ」、「春の祭典」
が真っ先にあげられる。いずれもストラヴィンスキーが若い、1910年代の作品で
ある。一方、「プルチネルラ」はその後、古典派に回帰した時代に作曲された
曲。聴きやすい、どちらかといえばオーソドックス曲だった。全6曲、25分ほど
だったが、2曲目などはオーボエの旋律もややロマンチックでよかった。私を含
めほとんどの人は初めて聴く曲だったろう、どこで終わりの拍手をしていいか分
からない。最後の曲が終わるや、真っ先に拍手をしたのは、指揮者の現田さんだ
った(笑)。
4.C.オルフ 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
「カルミナ・ブラーナ」のステージを聴くのは今年だけで3回目かしらん。
5時5分、合唱団の入場開始--出てくる出てくる女声が250人、男声が90人、合
計340人の大合唱団。舞台狭しとぎっしりである。神奈川県合唱連盟総出演かし
らん?合唱団にはイスもなく、60分以上立ちっぱなしで耐えられるのか心配にな
る。
5時12分、バリトンの堀内さん、指揮の現田さんが拍手に迎えられて入ってき
た。現田さんが構え、一拍目のティンパニに続き、合唱の全奏で1曲目が始まっ
た。マスとしての全員合唱が伝わってくる。これだけの人数ともなると、きっと
音が濁るのではないかしらんと想像していたが、譜面持ちながら練習の成果だろ
う、アイン・ザッツもキッチリ!意外や言葉がハッキリしていた。合唱が p に
なるところは声が地獄から湧き出てくるかのようだ。トランペットも好調だった。
現田さんの指揮は、合唱に対して大きな指揮ぶりで、これだけの人数となると、
どちらかといえばやや安全優先もやむをえないだろう、全25曲の曲間を大きく取
る部分とつなげる部分でメリハリをつけていた。6.Tanzは唯一オーケストラだ
けの演奏。この日はフルートが好調だった!!
第2部で高橋さんがタラタラと登場。会場から笑いが起こる。12曲の白鳥の歌で
は、白鳥が乗り移ったかのパフォーマンスが見事だった。高橋さんは「カルミ
ナ・ブラーナ」のスペシャリストといっても過言ではない。13曲「大僧正」では
堀内さんがオペラチックに堂々と歌い上げた。
第3部に入るところで、幸田さんと小田原少年少女合唱隊(約40人)が入場し
た。小田原の皆さんは、例によって、民族風衣装である。15.「愛の神はいずこに
も飛び来たり」小田原少年少女合唱隊の第一声が合唱としてよくまとまった、い
い声だった!
幸田さんはやや力んだかもしれない。現田さんの指揮は第3部に力が入った。とく
に第18曲以降は明らかにギアチェンジし、大いに盛り上げた。その後もとくに21曲、
22曲がソプラノ、バリトン、児童合唱も加わった全員合唱にカスタネットの活躍も
あり、感動的!だった。
終わるや何人からもブラボーが飛んだ。カーテンコールでは、合唱指導の先生方
3人も登場。みなさん、合唱のできに満足のご様子だった。私も県民ホールめがけ
て精一杯の拍手をした。(3階4列45番にて)
なお、プログラム小冊子p.12~16の解説が具体的で大変よかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/6d/16481b878a66f541267b669afbb93a4f.jpg)
県民ホール3階より大桟橋
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/71/a9590820495c8a93b11fbc0a44251ea8.jpg)
県民ホール入口
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/a8/afb9db35351884e6959b75e4971f0306.jpg)
周年記念のイベントがいくつか用意されている。オルフの「カルミナ・ブラーナ」
もその一つである。
県民ホール(大ホール)は約30年ぶりである。昭和52年にムラヴィンスキー/レニ
ングラード・フィル、53年に小澤/ボストンを聴いている。当時はさほど感じなか
ったが、ややデッドな響きで、思ったより音が飛んでこなかった。(残響時間はサ
ントリーホールや東京文化会館は2秒以上あるだろうが、県民ホールは満席時で
1.6秒のようで少なめである。形もNHKホールと似ている。)
<プログラム>
1.團伊玖磨 素戔鳴(すさのお)ファンファーレ
2.D.ショスタコーヴィチ 「祝典序曲」
3.I.ストラヴィンスキー 組曲「プルチネルラ」
--休憩--
4.C.オルフ 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
指 揮:現田茂夫
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
フェスティバル・ファンファーレ隊(昭和音大・洗足学園音大)
「カルミナ・ブラーナ」
独 唱:ソプラノ/幸田浩子 テノール/高橋 淳 バリトン/堀内康雄
合 唱:神奈川県民ホール特別合唱団 小田原少年少女合唱隊
合唱監督:近藤政伸
合唱指導:岩本達明 桑原妙子
練習ピアニスト:平川寿乃 藤井美紀
1.團伊玖磨 素戔鳴(すさのお)ファンファーレ
上手から登場のファンファーレ隊に、下手から登場のシンバル、大太鼓、小太鼓
による演奏。3分間の短い曲だったが、ちょっと東京オリンピックのファンファ
ーレを連想した。
2.D.ショスタコーヴィチ 「祝典序曲」
いかにも名手ショスタコーヴィチらしい、フルート、ピッコロの目立つ派手な、
祝祭的な管弦楽。後半はファンファーレ隊も加わり、盛り上がった7分間であっ
た。
3.I.ストラヴィンスキー 組曲「プルチネルラ」
ストラヴィンスキーというと、「火の鳥」、「ペトルーシュカ」、「春の祭典」
が真っ先にあげられる。いずれもストラヴィンスキーが若い、1910年代の作品で
ある。一方、「プルチネルラ」はその後、古典派に回帰した時代に作曲された
曲。聴きやすい、どちらかといえばオーソドックス曲だった。全6曲、25分ほど
だったが、2曲目などはオーボエの旋律もややロマンチックでよかった。私を含
めほとんどの人は初めて聴く曲だったろう、どこで終わりの拍手をしていいか分
からない。最後の曲が終わるや、真っ先に拍手をしたのは、指揮者の現田さんだ
った(笑)。
4.C.オルフ 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
「カルミナ・ブラーナ」のステージを聴くのは今年だけで3回目かしらん。
5時5分、合唱団の入場開始--出てくる出てくる女声が250人、男声が90人、合
計340人の大合唱団。舞台狭しとぎっしりである。神奈川県合唱連盟総出演かし
らん?合唱団にはイスもなく、60分以上立ちっぱなしで耐えられるのか心配にな
る。
5時12分、バリトンの堀内さん、指揮の現田さんが拍手に迎えられて入ってき
た。現田さんが構え、一拍目のティンパニに続き、合唱の全奏で1曲目が始まっ
た。マスとしての全員合唱が伝わってくる。これだけの人数ともなると、きっと
音が濁るのではないかしらんと想像していたが、譜面持ちながら練習の成果だろ
う、アイン・ザッツもキッチリ!意外や言葉がハッキリしていた。合唱が p に
なるところは声が地獄から湧き出てくるかのようだ。トランペットも好調だった。
現田さんの指揮は、合唱に対して大きな指揮ぶりで、これだけの人数となると、
どちらかといえばやや安全優先もやむをえないだろう、全25曲の曲間を大きく取
る部分とつなげる部分でメリハリをつけていた。6.Tanzは唯一オーケストラだ
けの演奏。この日はフルートが好調だった!!
第2部で高橋さんがタラタラと登場。会場から笑いが起こる。12曲の白鳥の歌で
は、白鳥が乗り移ったかのパフォーマンスが見事だった。高橋さんは「カルミ
ナ・ブラーナ」のスペシャリストといっても過言ではない。13曲「大僧正」では
堀内さんがオペラチックに堂々と歌い上げた。
第3部に入るところで、幸田さんと小田原少年少女合唱隊(約40人)が入場し
た。小田原の皆さんは、例によって、民族風衣装である。15.「愛の神はいずこに
も飛び来たり」小田原少年少女合唱隊の第一声が合唱としてよくまとまった、い
い声だった!
幸田さんはやや力んだかもしれない。現田さんの指揮は第3部に力が入った。とく
に第18曲以降は明らかにギアチェンジし、大いに盛り上げた。その後もとくに21曲、
22曲がソプラノ、バリトン、児童合唱も加わった全員合唱にカスタネットの活躍も
あり、感動的!だった。
終わるや何人からもブラボーが飛んだ。カーテンコールでは、合唱指導の先生方
3人も登場。みなさん、合唱のできに満足のご様子だった。私も県民ホールめがけ
て精一杯の拍手をした。(3階4列45番にて)
なお、プログラム小冊子p.12~16の解説が具体的で大変よかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/6d/16481b878a66f541267b669afbb93a4f.jpg)
県民ホール3階より大桟橋
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/71/a9590820495c8a93b11fbc0a44251ea8.jpg)
県民ホール入口
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/a8/afb9db35351884e6959b75e4971f0306.jpg)
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