6月3日(金)、松村努指揮、湘南フィルハーモニー合唱団の演奏
会を聴く(於ミューザ川崎)。
湘南フィルハーモニー合唱団については、名前だけは聞いたこと
はあったが、演奏は聴いたことがなかった。
元々は、相模原、町田、綾瀬、茅ケ崎で行われていた「第九の会」
が始まりだという(→「団の歩み」)。松村努先生の下、ほぼ一
年に一回の演奏会に大曲を取り上げている。
HPも充実している(余談だが、充実したHPは充実した活動の
証だ)。
演奏会直前に「どの席でもいいが、なるべく正面を」とネット申
込み。
当日預かり窓口で封筒入りチケットをもらう(後払い)。
入口でチケットを見せ、座席と連絡先を記入したものを提出する。
座席はほぼ一つ置きだ(私は「4階4C-2-22」をいただいた)。
<プログラム>
1.J.G.ラインベルガー スターバト・マーテル op.138
--休憩--
2.J.ブラームス ドイツ・レクイエム op.45 *
(1)悲しんでいる人たちはさいわいである
(2)人はみな草のごとく
(3)主よ、わが終わりと、わが日の数のどれほどであるかをわたし
に知らせ
(4)万軍の主よ、あなたのすまいはいかに麗しいことでしょう
(5)このように、あなたがたも今は不安がある
(6)この地上に永遠の都はない
(7)今から後、主にあって死ぬ人はさいわいである
指揮:松村努
Sop.:中江早希*
Bari.:加耒 徹*
管弦楽:グロリア室内オーケストラ
合唱:湘南フィルハーモニー合唱団
以下、いつもながらつたない「感想」、「寸評」を・・・・・・
合唱の人数は、Sop.43、 Alt.46、 Ten.12、 Bass24。合計125人。
これくらい人数が多いと、厚みのある合唱が期待できる。
開演30分ほど前から、合唱団は三々五々P席へ。全員黒マスク姿、
譜面持ちだ。
1階の前4列は空席にしてある。
1.J.G.ラインベルガー スターバト・マーテル op.138
「スターバト・マーテル」という詩は13世紀に生まれたという。
パレストリーナ、ハイドン、シューベルト、ロッシーニ、ドヴォ
ルザーク等々いろいろな作曲家がそれに作曲している。
ラインベルガー(1839-1901)の作曲は1884年とロマン派の時
代だ。
この日の演奏(伴奏)は、オルガンと弦楽五部10型(10-8-6-6-4)
による。
コンサートミストレスは塩貝みつるさん(元ハンブルク国立フィ
ルおよびハンブルク国立歌劇場第1ヴァイオリンアソシエイト・
コンサートミストレス)。
(1)出だしは男声合唱。その後、混声に。柔らかなSop.パートにゾ
クゾクっとした。
(2)松村先生は大きな指揮で、大きく歌わせる。
(3)中間部の男声(のみ)がいい。
(4)力強く、そしてhardとsoftを歌い分けた。Sop.パートを筆頭に
熱唱だった。
人数も多いが、第一印象としてはヴォイス・トレーニングにも力
を入れているようだ。
(演奏時間14分20秒)
2.ブラームス ドイツ・レクイエム op.45
ブラームスの「ドイツ・レクイエム」は難しい。
歌ったことはないが、各曲の出だしに弱声が多く、そこから薄く
ピッチをそろえねばならないところなど、「第九」より難しいの
ではないかしらん(福永先生いわく「一人ひとりがただ『その音』
を出せばいい」のだが)。
ブラームスだけにゴマカシがきかない。一年間を通じて取り組む
べき大曲だ。
グロリア室内オーケストラは、管楽器、ハープ、ティンパニが加
わった。メンバーはいずれも「腕利き」の人々だ。
(1)ヘ長調、4/4。かなりゆるやかに、表情をもって。(合唱)
ヴァイオリンが入らない楽章だ。弱声による合唱の出だしにゾク
ゾク。音程もはまったlegato唱法(!)がすばらしい。
遅すぎない、自然なテンポ感だ。
中間部のfも各パートとも「余裕」をもって歌い上げる。終始マ
スクをつけたままだが、母音が大きくなるとともに子音も立ち、
よく聴こえている。
(2)変ロ短調、3/4。ゆるやかに、行進曲風に。(合唱)
1曲目に続き、気が抜けない楽章だ。やや長い前奏から、Alt.、Ten.、
Bassのホモフォニーの出だし。続くSop.&Alt.もいい。ティンパニ
のクレッシェンドに伴い、子音、母音とも大きくなる。
ここでも中間部に山があり、「Freude und Wonne」、「Schmerz
und Seufzen 」が心に響く。
(3)ニ短調、2/2。Andante Moderato(バリトン独唱、合唱)
Bari.加耒さんは初めて聴くが、「Herr」の第一声がすばらしい!
子音よろしく言葉(歌詞)が4階席でもハッキリ聴き取れる。
美しい響きの合唱が続く。
(4)変ホ長調、3/4。適度の感動をもって。(合唱)
soft & pで意味のある「Wie lieplich」の合唱がいい。Sop.パート
は五線の上もムリなく、響きで歌う。
後半、fの行進曲風のフーガはマルカート気味に歌わせた。
合唱はいったん静かに座る。
(5)ト長調、4/4。ゆるやかに。(ソプラノ独唱、合唱)
Sop.中江さんが静々と中央へ(Sop.独唱はこの第5曲だけだ)。
先日も聴いたが、強く、伸びる声がすばらしい。ブレスの長い曲
だ。
合唱は座ったまま、「私はあなたたちを慰める」と弱声で歌う
(バックコーラス的な感じが出る)。
(6)ハ短調、4/4。Andante(バリトン独唱、合唱)
合唱が立つ。「ドイツ・レクイエム」の「怒りの日」だ。
softな弱声による四部合唱から始まる。続くAlt.のパートソロも見
事だ。
立ち上がった加耒さんは、ここでもいい声。比較的高音も余裕を
もって歌い上げる。
Bari.ソロが座り、合唱はfからffへ。終盤、主への讃美の大フ
ーガもほぼ完ぺきだ。最後のfフェルマータもキッチリ腹筋で切
った。
曲間のポーズを長めに取った。。
(7)ヘ長調、4/4。荘重に。(合唱)
出だしのSop.からBassとパートソロが受け継がれる。続く四部合
唱は厚みがあってすばらしい。最後はppの「selig」--感動的
な余韻で終わった。
(概算演奏時間:1時間11分)
松村先生はコンミスと握手。折り目正しいおじぎ。ソリスト等に
拍手が続き、長いカーテンコールとなった。
最後はオーケストラも加わり、合唱団に温かい拍手が送られてい
た。
初めて聴いた湘南フィルハーモニー合唱団は、発声的にはほとん
どナマの声にならず、フレージングの大きなlegato唱法。音程も
よく、ブレスに支えられた自然なクレッシェンド、デクレッシェ
ンドを見せ(--いずれもなかなか難しいことだが。)、ドイツ
語の子音と母音、語感もよかった。
今までに聴いたブラームス「ドイツ・レクイエム」の生演奏では、
一、二といえるほどすばらしかった。
ウィーン楽友協会合唱団に勝らずとも、決して劣らない?
次回もまた聴きに行きたい。
プログラム 中身が充実している。
封筒入り当日預かりチケット
ここでもマネジメント力が充実している。長い伝統?
17:17 あざみ野
17:30 溝の口
17:36 武蔵溝ノ口
17:58
18:01
18:03
18:04
18:06
18:07 当日預かり窓口
18:11 ここで座席と連絡先を記入。
18:13
18:16
18:19
18:42 合唱団がP席へ
18:44
18:46
18:46
18:47
18:50 開演10分前
19:20 ここで休憩へ
19:21
19:21
19:24
19:27
19:28 合唱団のお仲間?
19:30 上りに切り替え
19:32
19:33
20:57 お開き~分散退場中
20:57
21:00
21:00 合唱団退場
21:03
21:05
21:06
21:08 弦楽奏者 お疲れ様です!
21:10 横須賀線はトラブル
21:10 川崎
21:36 武蔵溝ノ口
21:43
21:53 あざみ野に戻る。
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○6/6(月)、対ブラジル戦。0対1で惜敗。
ブラジルはスピードが速く、昔の「南米型サッカー」とは言えな
くなっている。
いつものことだが、厳しくPKにするとおもしろくない。
とはいえ、韓国には5対1だったから、まずまずの結果か。
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