川天使空間

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『ヘビくんブランコくん』 おおぎやなぎちか・作 井上コトリ・絵 アリス館

2022年10月29日 04時55分38秒 | 創作・本の紹介
おおぎやなぎちかさまの新刊、ヘビとブランコ、友情物語の絵童話です。

 冬眠から目覚めたヘビくんは、野原のブランコに気づきます。
 黄色いチョウにつられてふらふら動いていたら、ブランコの鎖にからまって。
 自分で自分を鎖に結びつけてしまい、力を入れれば入れるほど苦しくなって。
 そのとき、「ヘビくん、ヘビくん」とブランコが声をかけてくれます。
 いっぱい話して友だちになれるかと思ったけれど、
 ブランコの友だちだった子どもも鳥も猫も、ヘビが結び付いたブランコをこわがって。
 ぐいー、ぐいーとブランコがゆれて、ヘビの体がするりとほどけ、
 そのまま空へびゅーんと……

ぐいー、ぐいーとブランコにゆられるところや、
びゅーんと飛び出すところの動きが楽しくて。
そして、読み終えてしばらくたっても、心がほかほかするような。

ブランコくんに再開したヘビくんは言います。
「すごいことなんかない。おれは、なさけなかったし、うそもついた。
 これから、ゆっくり話してやるよ」
ここがとっても好き。

井上コトリさまの絵が、なんとも愛らしい。
絵の中に文章が入っているなんていいなあ。
ページごとに驚きがあるんです。

でも、もうひとつ好きなところは、目次のすぐうしろ、
「長い冬のあいだ 地面はまっ白な雪で おおわれていました」
からはじまる、ヘビくんが顔を出すまでの描写。
「土になりかけたナラやクヌギのおち葉が、ぐぐっともりあがりました」
こういうところが、ほんとに好き。

おおぎやなぎさまの中には、いろんな物語がまだまだありそう。
おおぎやなぎちかさま、ますますのご活躍を!

「絵童話」っていいな。
絵のおかげで、物語が3Dで立ちあがってくる感じがいいなあ。
昨日はメモを3箇所にしていたのに、夕方のWeb会議をすっかり忘れてしまった。
Apple Watchにも反応するリマインダーを設定しないとだめみたい。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)
コメント (2)
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