土曜日、昼1時のEテレ、「こころの時代」、オイラは、このテーマ曲が大好きで、何度聞いても目頭が熱くなるのだが、冒頭の画面に惹かれ番組を全部見てしまって、ラストの同じテーマ曲まで聴く時がたまにある。
昨日、土曜日のもそんな番組で、雪に埋もれた建物の美しさにはっと眼を奪われた。その建物のあるお寺
「若狭の古刹 真言宗御室派 棡山(ゆずりさん)明通寺(みょうつうじ)住職 中嶌哲演さん」のお話も全部拝聴させていただいた。
こないだ、東京に行った時、東博で開催されていた「仁和寺と御室派のみほとけ展」を1時間という急ぎ足に観て来たが、会場で異彩を放っていた半丈六の「降三世明王立像」と「深沙大将立像」は、このお寺の所蔵だったんだ、。そして、その三重塔と本堂は、国宝にも指定されていた。
住職のお話の核心は、「自利・利他」というみほとけの教え。
「自分が一番愛しい。他人も自分が一番愛しい存在なのであるから、他人の命を奪ってはいけない。他人のみならず生きとし生けるもの皆すべてに」
この考えは、若狭に乱立する原発に対する考え方につながる。
「自らの利便のために、他者の命を危険に晒すという考えはいかがなものか。大都市の利便、高速交通網という利便は、福島や若狭をリスク晒しながら享受してきたのではないかか。いや、福島、若狭のヒトビトだって、原発立地と引き換えに、インフラや補助金という恩恵にあずかってきたのではないか。」
だが、原子力には、広島長崎福島で実証された、人類が克服し切れていない「負」が存在し、被爆者が絶え間ない。
「自利・利他の根本思想に立ち返り、原発をとめていこう。」
と住職は、今、行動の先頭に立っている。言葉と実践。真の宗教者なのであろう。
いい寺にいい住職。いい寺はいい住職に守られており、いい住職のいい話と行動、それに共感を抱くいい檀家や土地の人々、いい寺はいい人々に守られている。そんな風に感じた。
こういうお寺は、訪ねなければならない。
来春、今の職を辞すあかつきには、南西諸島をフェリーで北上し、九州、中国、北陸を北上しながら家路に着く予定である。4月10日まで利用できる「青春18キップ」と「折りたたみ自転車」で、パワースポットや古刹をめぐろうか。
今朝は晴れていたので、黄道をいく木星、火星、土星の姿をとらえることができた。(ソフトフィルター使用)