すっかり晴れた。まだ風は冷たいけれども、今日の予報は10℃だった。
4~5℃でも、生まれてくる羽虫はいるという。
今日歩いた青葉の森にも、小さな小さな羽虫がスローに舞っていた。
青葉の森にもマンサクの黄いろいリボンが風に揺れる季節となった。
きっと、小さな羽虫の誰かがマンサクのリボンに気が付いて、飛び込んでいくのだろう。
森と森をつなぐ小道を歩いていると、真っ白な蔵王連峰が輝いていた。
雪が解けてぬかるんだ大学のグランドに若者の気配はまだない。
グランドのゴールポストが、蔵王の遠望を独り占めしていた。
三月が隣にやって来ている。
左から刈田岳、熊野岳、名号峰
帰り道、小さな公園の草むらをツグミさんがトントン歩いていたのでカメラを向けると、見慣れない小鳥も一緒に舞い降りてきて、草の実をついばんでいた。
ファインダーを眺めて少し興奮した。
もしや青葉の森にも立ち寄ってくれるというミヤマホウジロくんではないかと思った。
頭の冠羽がそれらしい。
だが、家に帰って一枚だけ撮れていたその姿を図鑑で確認すると、おなホウジロの仲間であるカシラダカの♂くんだと分かった。ミヤマホウジロくんとおなじ冬鳥として北国から渡ってくるのだという。
少し残念だったけれども、初めての出会いだったし、つぶらなオメメが可愛らしいので好きになった。
目の前に現れてくれてありがとう。