山の林道を歩いていると、地べたに止まっているチョウがいて、あまり人を恐れずいったん飛び上がってもまた少し先に止まっていてくれたりして、カメラに収めやすい。
休んでいるんだか、なにかの蜜を求めてに集まるのかよく分からないが、春先のルリタテハやキタテハなんかは明らかに時折翅を広げているので日光浴だと分かるのだが、暑くなると日光浴もあるまい。
こないだ見かけたサトキマダラヒカゲ♂♀不明(あるいはヤマキマダラヒカゲ)は、翅の一部を欠いていて少し痛々しいので、明らかに休憩をしているのではないかと想像した。
鳥に襲われたのか、薔薇のトゲに引き裂かれたのか、クモの巣から必死に逃げからなのか、翅の欠損原因か分からないが、図鑑で拾うと、カレラ・カノジョらの成虫でいられる期間はひと月もないので、なんとか「生」を全うして次世代に命をつなげてほしいと願うのである。
よく見ると、このチョウはオメメが大きく真黒くて可愛らしい。(勝手に♀と決めつけている。)そして図鑑には説明がないが写真では胴体から翅裏の付け根にかけてコバルト色の鱗粉を纏っていてなかなかおしゃれだ。
もう思うようには飛べないのだろうが、なんらかの「希望」にみちたマナコではある。