基準値を上回る農薬等を含有している米を事故米というそうだが、そもそもそのような米の輸入を容認している農水省(政府)の方針がおかしい。
国家間の取り決めで、外国から米を輸入しなければならない事情は理解できるが、自国の基準に適合しないような米は輸入すべきではない。
そのような事故米は、糊などの原料として格安の価格で流通させる事にしているようだが、その仕組みを悪用して食用米として販売し、利益を得ていた悪徳業者がいるという。
本当はそのような許認可の権限をつかさどっていて、それらの検査を行っている組織もどこかで繋がっているのかもしれない。
焼酎や日本酒、菓子などの原料として使われたということから、美少年酒造という会社は該当する製品の自主回収を始めたということで、その事をテレビが何回も報道していた。
美少年酒造では、総額1億円程度の損失になるということだが、テレビが取り上げた事による同社製品の宣伝効果は莫大なものになるだろう。
ずいぶん以前に販売した石油ストーブに欠陥があったとして、かなり長い期間にわたって該当製品の回収告知を続けているメーカーがある。
9年ほど使っていた洗濯機が動かなくなったので、家電販売店に洗濯機を買いに行った。
金額や機能は同程度だがメーカーが違う数種類の製品を目の前にした時、どれにするかの決め手になったのは、自社製欠陥製品の回収告知を続けているメーカーの製品であるという事だった。
消費者の心理の中には、品物に対する信頼性が、自社製欠陥品の回収告知の継続という事によってすりこまれていくような気がする。
美少年酒造では、総額1億円相当の回収製品を廃棄処分にするそうだが、どのような方法で処分するのか興味深い所だ。
マスコミで是非とも取り上げてもらいたい。
美少年酒造では、回収製品の成分検査を依頼しているそうだが、検査結果として人体に害を及ぼさないという事になった場合の処置はどうするのだろうか。
これも興味深い。
日本における米作でも農薬は使用されているが、国産米として流通している米の中には事故米のような品質のものは含まれてはいないのだろうか。
きちんと検査・管理されているのか心配ではある。
偽装は民間だけの話ではないような気もする。
豊田かずき