日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

千鳥川の草払い

2013年04月14日 | インポート
生まれ育った家の脇を、二級河川千鳥川が流れている。

子どもの頃には、その川に入って遊ぶのが日課だった。

川の両側が自然石の石積で、水中の石積の穴には、ツガネやウナギやナマズが隠れていた。

そのような穴に手を突っ込んで、素手で魚やカニを捕まえるというのが遊びの中心だった。

ある時祖母が、川に降りる石段の最下部の先に、洗濯用に設置していた平たい石の上流部分から、集めていたタバコの吸殻を揉みほぐして流し始めた。

次の瞬間、大きなウナギが白い腹を見せて、その石の下から姿をあらわした。

要するに、タバコのニコチンか何かの作用を利用した、極所的な毒流しを祖母はやって見せてくれたのだった。

それを見学していた小学生の自分は、あわてて川の中に入り、そのウナギを捕まえた。

そのウナギは、我が家の夕餉の食卓に、ぶつ切りの味噌炊きとなって出されて、家族の胃袋に収まった。

まだ我が家には、扇風機も冷蔵庫も、ましてや自家用車などは無かった頃の思い出。

その千鳥川は、昭和32年の諫早大水害の時に、私たちの住む集落にも、大きな被害をもたらした。

昭和32年7月25日、私が3歳の時だったが記憶に残っている。

その翌年から、川の神様に対する畏敬の念を込めて、私たちの「川端町内会」は、千鳥川の清掃奉仕活動を毎年行なうようになった。

従来は、その記念日である7月25日に、千鳥川の清掃奉仕活動を行なうようにしていたが、数年前から、7月まで川の中の雑草に手を加えないでいると、その繁茂により除草作業が大変だということから、春先に実施するようになった。

その、今年の千鳥川の清掃奉仕活動が今日だった。

朝の8時から、刈り払い機を持っている人は刈り払い機を使って、川の中に繁茂している雑草を切り倒した。

およそ1時間で完了。

そのあとは10時半から、町内会の公民館で、市役所の担当者の方からの、特定健診に関する啓蒙のための説明があった。

11時半頃からは、打ち上げの飲み会だったが、運転をしなければならないので、お茶でお付き合いをさせていただいた。

休みの2日間は、またたく間に過ぎてしまった。



草払いが終わった千鳥川の堤外地
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飛び石などが配置されて整備された千鳥川の下流部
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豊田一喜