立夏二十四節気のうち、夏の第一の節気。5月6日ごろ。この日、夏が始まり、立秋〈8月8日頃)の前日までの3ヶ月90日あまりが夏。これを3等分し、初夏(5月)仲夏(6月)晩夏(7月)に分ける。ひと口に夏といつても5月は春の陽気,やがて蒸し暑い6月、炎天の7月がやってくる。暑さにも大きな波がある。日本人の繊細な季節感はこうした旧暦の季節区分によって育まれた。今朝は室内でも24℃あった。まだ5月日なのに、今年は例年より早い初夏の到来か…?「プラタナス夜もみどりなる夏は来ぬ 石田波郷」「おそるべき君等の乳房夏来る 西東三鬼」「渓川に身を揺りて夏来たりけり 飯田龍太」「葦原にざぶざぶと夏来たる 保坂敏子」「揺れやすきハンカチの花夏は来ぬ 清水真紀子」『ハンカチの木の花遠き日の船の旅 小野瑞枝』。(半袖の シャツを出す 今朝夏きたる ケイスケ)。虫の夜や すこやかな地の息づかい時間の歩みに「すこやかな息づかひ」を感じとった感性のこ細やかさに、感動し、この句にどことなく宗教的な清潔感を覚えた。私が小野瑞枝さんを注目し出した一句である。「岡本 眸氏書評の一部より」(現代俳句女流シリーズ燦11)註記小野瑞枝氏は従姉。
虫取撫子(ナデシコ科;ナデシコ属)花言葉は、青春の愛。ヨーロッパ原産の一年草。切り花や花壇用に栽培される。草丈50~60cm、茎は細く直立し、先のとがった葉が対生する。頂部に小さな花なので「小町草」とも呼ばれる。花色は、桃、または白、茎の上部に粘液環があり、分泌した液がねばつき、虫がつくので、「虫取撫子」「蠅取撫子」の名がある。十月に花壇に種子を蒔くと、翌年5~7月に開花。野原や道端などに野生化しているものもある。「野仏の供養に虫取撫子も 松鉄之介」「虫取撫子宮司の家のがらんどう 大木孝子」「奥津城に刈り残されし小町草 加藤射水」。<> <>