アヤメ;花菖蒲(アヤメ科)花言葉は、神秘な人、よき便り。ノハナショウブを原種として改良された園芸品種で、水辺や泥湿地に栽培する。葉は剣状で先がとがり、中央に太い主脈と平行脈が通っている。5月末から6月にかけて80㎝位の花茎を立てて、赤紫、濃紫、淡紫、白、絞りなどと大形の花を開く、萼に相当する三枚の外側の花弁を豊かに垂れる姿が美しい。江戸系、伊勢系、肥後系などの産地の系統がある。堀切菖蒲園、明治神宮外苑、その他各地に菖蒲の名園が多い。同じアヤメ科の多年草で、草原に群がって自生する「あやめ」もある。これは乾いた土地でも育ち、花は紫または白。外側の花弁の付け根の黄色の部分に斑点がある。優美なので庭園にも栽培される。「花菖蒲たゝしく水にうつりけり 久保田万太郎」「白波のごとくはるかに白菖蒲 山口青邨」「咲き垂れて背丈定まる花菖蒲 秋元不死男」「きれぎれの風の吹くなり菖蒲園 波多野爽波」「花菖蒲紫紺まひるは音もなし 中島 斌」「菖蒲田の夕日に浮かぶ花となりぬ 松本たかし」「あやめ咲く野のかたむきに八ヶ岳 木村蕪城」「はなびらの垂れて静かや花菖蒲 高浜虚子」「うつむくは一花もあらず花菖蒲 長谷川秋子」「花菖蒲夕べの川のにごりけり 桂 信子」。(花菖蒲 風を待ちおり なんとなく ケイスケ)