川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

室戸高校の選手たちはすごい(3)

2007-04-01 07:18:10 | ふるさと 土佐・室戸
昨日、室戸高校は熊本工業に敗れ、甲子園での闘いは終わりました。
残念でした、といってくれる方もいますが、僕は、<ほんとうによくやった、お疲れさん>という気持ちです。
24日、甲子園での応援の前日、ホテルに向かうJRの車内で熊工の応援帰りのおじさんと隣り合いました。
雨の中の応援で合羽(?)は着ていてもずぶぬれだったと思います。
乗換駅の住吉でおりて、ホテルに向かう方向を教えてくれました。
長く、神戸に住む熊本出身のかたでした。
昨日は一塁側のアルプス席で熊工の応援で声をからしていたのではないかと思います。
よかったですね、と、ねぎらってあげたいほどです。

阪神地方には僕の小学校の同級生もけっこう住んでいます。
昨年秋、今は奈良に住んでおられる、6年生の担任の先生を訪ねてミニ同窓会をやったとき、何人かの方と52年ぶりに 会いました。
中学をでて、働きに来た人たちが多いのです。
室戸には室高のほかに室戸岬水産高校があり、学校には不自由しないのですが、高校には行けず、マグロ船に乗ったり、阪神地区に働きにでたりした人たちが少なくなかったのです。
そこには差別の歴史が作り出した貧困の影が深く刻み込まれています。
僕が高知市内の中高に進み、東京の大学に学んでいたとき、この同級生たちはどのような思いで、学生たちを見ていたのでしょうか。
僕は室戸高校の活躍に心躍るものを感じ、興奮しているのですが、高校に行けなかった同級生たちはどうだっただろうか、と、その心の内を想像しています。
甲子園で会うことを約束していたIさんたちを見つけることができなかったことが、残念です。

昨年のミニ同窓会に刺激されて同級生たちがこんどは室戸に集まろうといっています。
私たちは65歳になりました。
僕は昨日、41年間つとめた都立高校の任を解かたばかりです。
こんど集まったとき、何のわだかまりもなく、来し方行く末を心おきなく語り合うことができるだろうか。
そうありたいと、強く思っています。